【スポーツ】[バドミントン]今季で引退・フジカキが本戦進出2018年11月28日 紙面から
◇全日本総合選手権バドミントンの全日本総合選手権が27日、東京・駒沢体育館で開幕。各種目の予選を行い、2012年ロンドン五輪の女子ダブルスで、日本勢で五輪初メダルとなる銀メダルを獲得、今季限りの引退を表明している「フジカキ」こと、藤井瑞希(30)・垣岩令佳(29)組=ともに再春館製薬所=が本戦進出を決めた。 本戦出場を懸けた予選2試合目の最終ゲーム。フジカキは20-15から、曽根・保原組(ヨネックス)の猛攻に遭い、ジュースに持ち込まれる。この土壇場で、日本バドミントン界の先駆者たちが、勝利への執念を最後まで見せた。 「マッチポイントを取って、勝ち急いじゃって。その都度、藤井先輩に『自信持って』と言ってもらって勝つことができた」。こう振り返った垣岩のスマッシュで勝ち越し、最後は藤井の強打で押し切った。攻撃的なプレーを信条とするフジカキらしい勝利で、会場を沸かせた。 昨年にペアを再結成し、前回の全日本総合選手権は初戦敗退。日本代表入りはかなわず、目指していた東京五輪出場が厳しくなったため、引退を決意した。S/Jリーグ(団体戦、12月8日~来年2月17日)に選手登録されているが、個人戦は今大会が最後。藤井は「リーグには(チームが出場選手を決めるため)出られない場合もある。代表選考の場で、選手にとってバドミントン人生が変わるような大会が、引退の場になったらうれしい」と話す。 交友関係の広い藤井の応援に、元プロゴルファー宮里藍さんら著名なスポーツ選手も駆けつけた。藤井は「1試合でも多く自分たちのプレーができることに感謝して戦いたい」と本戦に向け、意気込んだ。 (平野梓)
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