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「めっちゃさわれる動物園」来年1月15日閉園 守山

来年1月中旬で閉園されることが決まった「めっちゃさわれる動物園」=今年1月、守山市のピエリ守山で

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 守山市のショッピングモール「ピエリ守山」内にある屋内型動物園「めっちゃさわれる動物園」が、来年1月15日で閉園することが分かった。運営する堀井動物園(守山市)は閉園理由を明らかにしておらず、閉園後の飼育動物の行き先についても「お話しできない」としている。

 同園は二〇一四年十二月にオープン。約百三十種類の動物を飼育、展示している。触れ合いを通じて動物愛護の意識醸成を図るとの観点から、一部の展示動物に直接触ることができ、人気を博してきた。

 しかし、一六年十二月に飼っていた雄ライオンが出血し、会員制交流サイト(SNS)に写真が投稿されたことを機に、飼育や展示のあり方を巡って議論になった。園側は「おりの留め具に額を引っかけた。良い状態で飼っている」と説明したが、日本動物園水族館協会(JAZA)が飼育環境を問題視する声明を発表。動物愛護団体などから批判が相次いでいた。

 この際に多くのクレーム対応を強いられたことなどから、モール側が園に昨年九月、同年十二月の契約満了以降は再契約しない旨を通知。その後、モール側は「新たな動物を導入しない」などの条件付きで一年間の契約延長を提案し、同意を得られない場合は法的手段を取る姿勢を示した。園側は「発端となったライオンは県外の施設に移動させた。条件も納得できない」と同意を拒否し、訴訟となれば争う構えを見せていた。

 今年七月には大津地検が、県の許可を受けずに人に危害を加える恐れがある特定動物を飼育したとして、動物愛護法違反(無許可飼育)の罪で堀井嘉智園長を在宅起訴していた。

 動物園側の担当者は、動物の譲渡先について「決まっているかも含めて、お話しできない。今後場所を変えて営業するかどうかは、代表が判断する」と説明。ピエリ守山のオーナー会社「サムティ」(大阪市)側は「個別の事情で経緯はお話しできない。閉園は双方の合意のもとで決まっている」と話した。

 (高田みのり)

◆園長に罰金30万円求刑 違法飼育、地裁の公判結審

 守山市の民間動物園で、人に危害を加える恐れがある特定動物を違法に飼育したとして、動物愛護法違反(無許可飼育)の罪に問われた、園長の堀井嘉智被告(55)=同市=の論告求刑公判が二十六日、大津地裁であり、検察側は罰金三十万円を求刑して結審した。判決は十二月二十八日に言い渡される。

 検察側は論告で、被告が過去に複数回にわたって行政指導を受けていることを指摘し、「規範意識の低さの表れである」と非難した。

 弁護側は、無許可飼育を巡る刑事処分は異例であると主張。また、事務員を雇うなど再発防止に取り組んでいることなどから、「本来は起訴猶予が相当」として公訴棄却を求めた。

 起訴状などによると、堀井被告は、守山市今浜町の「めっちゃさわれる動物園」などで、二〇一五年八月にオナガザル科のアビシニアコロブス一匹とハクトウワシ一羽を、それぞれ無許可で飼育したとされる。

 

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