東日本大震災の復興チャリティーを目的とした「ドリームテニスNAGOYA2018」が25日、名古屋市南区の日本ガイシホールで行われ、男子世界ランキング9位の錦織圭(28)と女子同5位の大坂なおみ(21)=ともに日清食品=が初めてダブルスのペアを組み、約7000人の観衆を湧かせた。
若手成長株のチョン・ヒョン(韓国)、奈良くるみ(26)=安藤証券=組と4ゲーム先取制で対戦。あまり呼吸が合わず、あっさりと4ゲームを連取されたが、進行役からタイブレークを促されて試合を続けるなど、和気あいあいとした内容だった。
錦織は「最初はどうなるかと思ったが、楽しかった」と笑顔。約2週間前まで体調を崩していたという大坂は「公式戦で戦うためには、もっと練習が必要」と振り返った。
試合前には両選手の記者会見が行われ、来季からの新しいラケットを使った錦織は「バウンドした後のボールの伸びがいい。来年はトップ争いできる位置に行きたい」と抱負を口にし、大坂は「来年はメンタル面を向上させたい」とさらなる成長を誓った。 (堤誠人)
イベントでは計5試合が行われ、最終戦は相撲の初っ切りのような爆笑ダブルスで観衆を楽しませた。錦織とマイケル・チャン・コーチのペアと、元選手の松岡修造さんと若手の内田海智(かいち)のペアが対戦。4人がマイクをつけたままプレーし、松岡さんのサーブに、錦織が「遅くないですか? 小学生のサーブみたい」と辛口なつぶやきで応じた。チャン・コーチも、前衛の時にネットを手で下げるなど盛り上げ役に徹していた。