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【大相撲】

貴景勝、V一夜明け さらなる進化へ 飲むより爆睡

2018年11月27日 紙面から

初優勝から一夜明け、記者会見する貴景勝=福岡県篠栗町の千賀ノ浦部屋宿舎で(平野皓士朗撮影)

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 大相撲九州場所で初優勝した小結貴景勝(22)=千賀ノ浦=が千秋楽から一夜明けた26日、福岡県篠栗町の千賀ノ浦部屋宿舎で記者会見し、大関とりが期待される来場所へ向け「達成感を出してる場合じゃない」と気合を入れ直した。15日間の激闘を終え、久々に熟睡できたことで快挙を実感した様子。自身の長所を生かしながら、今後の成長につなげていく考えも示した。

 美酒よりも、熟睡が初Vの最高のご褒美になった。目をこすりながら会見場に登場した貴景勝は「久しぶりにあまり考えずに眠れました」と解放感をにじませながら、喜びをかみしめた。

 千秋楽の打ち出し後は部屋の千秋楽祝賀会と、優勝力士としてのテレビ生出演で大忙しだった。宿舎に戻ると、日付が変わる前にはぐっすり。そんな行動を「超真面目」と振り返った。「『優勝した、飲みに行こう』とか体がもたない。はたから見たら、つまらない人間だけど…」。15日間、全身全霊で相撲に向き合った証拠だった。

 年6場所制となった1958年以降、初土俵から史上4位タイの26場所での初V。22歳3カ月の初賜杯も史上6位の若さだ。そんな記録のスピード感を意識するかのように、会見中には早くも余韻を振り切った。

 「たまたまと言われるのか、これが最初の優勝と言われるのか。これで終われない。達成感を出してる場合じゃないと思います」。笑顔を見せたのは、ほんの一瞬だけだった。

 来場所以降の大関とりが期待されるが「まだまだ、顔じゃない」と実力不足を痛感している。目先の勝敗よりも、さらなる進化を目指す。「ひたすら長所を伸ばしたい。今からまわしを取る相撲はできないので。もっと立ち合いの当たりを強くして、突き押しを磨いて伸ばしていくしかない」と真っすぐ突き進んでいく覚悟を強調した。 (志村拓)

 

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