朝鮮日報

支持層との亀裂続出に激怒する文大統領

経済社会労働委員会が民主労総抜きで発足
大統領府と進歩陣営の関係が一気に冷却化

支持層との亀裂続出に激怒する文大統領

 社会的大妥協を目指すとして22日に発足する経済社会労働委員会について、文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこの委員会に全国民主労働組合総連盟(以下、民主労総)を参加させなかったが、これは文大統領による民主労総への一種の「警告」と受け取られている。韓国大統領府の関係者は「与党・共に民主党はもちろん、文大統領自ら民主労総に対して複数回にわたり説得を試みたが、民主労総がこれに応じなかった。そのため文大統領は非常に怒っている」と伝えた。これに対して民主労総は21日にゼネストを予告しており、また来月1日には「全国民衆大会」を開催し、弾力勤務制(業務量によって残業時間を移動できる期間)の拡大を阻止するとしている。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で大統領府秘書室長だった文大統領は、韓米自由貿易協定(FTA)やイラク派兵などの問題で支持層が離れる様子を目の当たりにした。そのため今回も労働団体と正面から対決し勝負に出るか注目が集まる。

■頭を痛める文大統領

 大統領府は22日、民主労総抜きで経済社会労働委員会を発足させると発表した。大統領府は民主労総の参加を期待したが、民主労総が対話を拒否し闘争を選択しただけに、大統領府としては「これ以上先送りはできない」と考えている。昨年文大統領との面会を拒否した民主労総は今年になって2回面会に応じたが、そのときも委員会への参加を拒否した。文大統領としては可能な限り説得を試みたが、最終的には失敗に終わったことになる。与党のある関係者は「大統領は海外歴訪時に精神科医のチョン・ヘソン氏の本を読み、共感や意思疎通について深く考えたそうだが、それは民主労総についての悩みも大きな理由だった」と語る。文大統領は19日にフェイスブックに「私が考えていた共感がいかに浅く観念的だったか改めて実感した」と書き込んでいる。

黄大振(ファン・デジン)記者 , パク・サンギ記者
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