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【ゴルフ】

崔虎星、日本で初V 変則フィッシャーマンズ・スイングで人気沸騰中

2018年11月26日 紙面から

まるで大きな魚を釣り上げるようなフィニッシュの崔虎星=高知・Kochi黒潮CCで(大西洋和撮影)

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◇カシオワールドOP<最終日>

 ▽25日、高知県芸西村・Kochi黒潮CC(7335ヤード、パー72)▽晴れ、17・4度、南西1・7メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽62選手(うちアマ1人)▽観衆3755人

 変則スイングと派手なガッツポーズで人気急上昇中の45歳、崔虎星(チェ・ホソン)=韓国=が67と5つ伸ばし、通算15アンダーで逃げ切り優勝した。2013年に日本・アジア両ツアー共催のインドネシアプロ選手権で勝っているが、日本国内では初V。

 フィニッシュで右足を大きく上げ、魚を釣り上げるように真上にクラブを持ち上げることから「フィッシャーマンズ・スイング」といわれる崔虎星。「世界中で話題のスイングをご覧ください」という選手紹介のアナウンスを背にスタートし、5バーディー、ノーボギーで最終日を飾った。ギャラリーの多さは石川遼の次くらい。ラウンド中はその個性的な振りと「ゲッ」と叫ぶガッツポーズで笑いを誘った。

 極端に右を向いた構えからクラブを顔の正面を通るように振り上げ、回転しながらフィニッシュする。最後にバランスを崩して2~3歩よろめくが、転んだことはないらしい。飛ばしを求めて編み出したスイングで、ドライバーの平均飛距離は282ヤード。だが、本当の持ち味は2014年に平均パット数1位になったグリーン上。2番で15メートルの下りのパーパットを決めたとき「俺はできる」と思ったという。

 20歳のころに勤めていた水産加工会社でマグロを解体中、右手親指の一部を切断した。転職を繰り返した後、3食寮付きの条件にひかれてゴルフ場でボール回収の作業員に。そこで25歳からゴルフを始めた。13年から日本に来たが、注目されたのは今年夏、米ツアーのジャスティン・トーマス(米国)が「まねしてみようかな」と、ツイッターで奇抜なスイングを取り上げてからだ。

 「ギャラリーに笑ってもらえるとうれしい。それを自分の力に変えて優勝できました」。韓国の虎は日本で星になった。 (大西洋和)

<崔虎星(チェ・ホソン)> 1973年9月23日生まれ、韓国・浦項出身の45歳。172センチ、76キロ。地元の水産高を卒業し水産加工工場で事故に遭った後、7度転職。26歳で韓国のセミプロテスト合格。韓国ツアー1勝。12年日本の出場予選会で3位になり、翌年から賞金シード継続中。モデルの妻・黄真雅(ハン・ジンア)さんとの間に男児2人。

 

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