【ゴルフ】逆転の市原 またまたまた5打差2018年11月25日 紙面から
◇カシオワールドOP<第3日>▽24日、高知県芸西村・Kochi黒潮CC(7335ヤード、パー72)▽晴れ、14・8度、南西1・6メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽62選手(うちアマ1人)▽観衆3049人 ノーシードながら今季2勝し、それがいずれも最終日の5打差大逆転という市原弘大(36)が、66で回って6つ伸ばし、通算5アンダーで18位タイ。首位との差を「5」にした。2週連続優勝で3勝目を挙げれば、年間最多勝争い単独トップとなる。首位は人気が沸騰している韓国の45歳、崔虎星(チェ・ホソン)で通算10アンダー。 これは神のいたずらか。前週のダンロップ・フェニックス(宮崎)で2度目の5打差大逆転をやってのけた市原が、またも5打差で最終日を迎える。第3ラウンドは7バーディー、1ボギー。12番からは3連続で奪った。宮崎から休む間もなく高知入りし、プロアマ戦だけで大会に臨んだが、パッティングの好調さは続いている。この3ホールは2メートル、1メートル、5メートルを立て続けに決めた。 今季2勝で並ぶ秋吉翔太(ホームテック)が前日、単独トップ目指して「絶対頑張る」と、熱い口調で挑戦状をたたきつけた。だが、笑顔と物腰の柔らかさはツアー屈指の市原は至って普通。「人と(争う)というのはなくて、もちろんできたらうれしいけれど、それはやった最終的な結果なので、まずは最善のプレーを続けるために日々頑張って、それが結果に結び付けば…」と、いつもの口調で柔らかく語った。くしくも首位に5打差になったことにも「行くんだって言って行けるものじゃない。気にしないでおこうと思います」という。 しかし、周囲は放っておかない。シード権もなかったプロ18年目の今季、突如2勝して賞金ランク4位まで上がってきた苦労人には、プレー後にサインを求めるギャラリーの列がずらり。「明日は頑張って」と声をかける人も多かった。2度あることは3度ある? 外国人勢が上位に居並ぶ展開の中、またまた大逆転となれば、これほど痛快なことはない。 (大西洋和)
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