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【首都スポ】

[大学サッカー]東洋大、初のインカレへ 左利きアタッカー・松崎が導く

2018年11月23日 紙面から

今季のリーグ戦で3ゴール7アシストの松崎。自慢の左足でチームにインカレ切符をもたらしたい=埼玉県朝霞市の東洋大朝霞キャンパスで(斉藤直己撮影)

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 第92回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)は今週末にいよいよ最終節を迎える。注目は、1枠だけしか残っていない、全日本大学選手権(インカレ)の出場権争い。7位東洋大、8位流通経大、9位専大の3チームがその獲得を狙うが、東洋大は、最終節の一戦で勝利を収めれば、無条件に、うれしい初出場を果たすことができる。攻撃の鍵を握る一人、左利きアタッカーの松崎快(3年・大宮ユース)に、大一番を前に聞いた。 (取材・構成=関孝伸)

 -インカレ初出場まであと一歩です

 松崎「リーグ戦が開幕する前はタイトル獲得を目標として掲げていたんですけど、前半戦は全然思うようにいきませんでした。そういう中で、ここまでよく持ち直しました。後半戦が始まる前に気持ちを切り替えて、インカレ出場を目指してきたので、それをあと少しで達成できるのはいいことなんじゃないかなと思います」

 -前半戦は3勝3分け5敗の勝ち点12で10位でした

 「去年からメンバーがそんなに変わっていないので、今年はいけるんじゃないかなと考えていました。開幕前の仕上がりも良かったんですけど、勝利がなかなかついてこなくて、ズルズルといってしまったんです。決定的な場面で決められなかったり、失点しなくてもいい場面で失点したりしました」

 -後半戦はここまで4勝5分け1敗です。第12節で敗れた後は負けなしが続いています

 「(第14節の)筑波戦で逆転勝ち(3-2)したのが大きかったと思います」

 -松崎選手が2-2からの勝ち越しゴールをマークしました

 「その試合は前半の15分までに2点を取られてしまったんですけど、個人的には最初から(調子が)良かったので、リードされても焦りはありませんでした。いい状態でやれていて、それでうまく決勝点を取れたのかなと思います」

 -リーグ後半戦では、2位筑波大のほか、優勝した早大にも6-1で勝ちました。その戦績を考えると、インカレに出られた場合は大会の“台風の目”になる可能性を秘めています

 「リーグ戦で早稲田や筑波に勝ったことはインカレでは参考にならないでしょう。でも、インカレでもやれる自信はありますし、上に行くだけの力はチームとしてあると思います。ただ、出たことがない大会なので、どんな雰囲気なのかもわかりませんし、あんまり大きなことは言えません」

通学時のスタイル。黒や紺系のパーカかシャツを着ることが多い

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 -松崎選手は現在フォワードとしてプレーしていますが、中盤に下がってきて組み立ても行います

 「元々は中盤の選手ですし、ドリブルもパスもできるので、後ろでゲームをつくって、その上でアシストしたり、得点したりするのが、自分の仕事だと思います。(タイプ的に)自分がフォワードだと考えたことはありません。自分が中盤から前に(ボールを)運んでいけば、チャンスが広がると、いつも思ってやっています」

 -ここまでのリーグ戦21試合で、3ゴール7アシストを記録しています

 「開幕前に立てた目標は8得点5アシストでした。アシストに関しては結果がある程度出ていますけど、ゴールの部分は出せていません。そこは自分に一番足りないところです。3点はちょっと少ないです。自分が決め切れば、チームは勝っていけるので、点を取ることにもっとこだわってやらなければいけません」

 -課題はあるものの、昨季に比べて成長を感じているのではありませんか

 「去年は、プロに行った守田選手(英正。流通経大→川崎F)や坂選手(圭祐。順大→湘南)に対して、通用するプレーができませんでした。でも、今年は、(浦和入りが内定している)岩武選手(克弥。明大4年・大分U-18)にもある程度余裕を持ってプレーすることができています」

 -最終節は国士舘大戦ですが、勝てば、初のインカレ参戦が文句なしに決定します。8位との得失点差を考えると、引き分けでも、おそらくは7位の座を確保できます

 「国士舘は2部降格が決まってしまったチームですけど、個人的には厄介な相手だと考えています。自分たちに分があるのは間違いありません。でも、引き分けを狙うとやられます。残り時間が5分くらいになって同点だったら、それ(引き分け狙い)でもいいと思いますけど、まずは勝ちにいきます」

 -松崎選手の出来が勝敗を左右するかもしれません

 「(後半戦の10試合で合計7失点の)守備陣はゼロか最少失点で守ってくれるので、自分がチャンスをつくったり、得点に関わったりできれば、インカレに行けます。自分が違いをつくってチームを勝たせられれば、一番いいかなと思います。インカレに出られるか出られないかで人生が変わってくるくらいの気持ちでプレーします」

◆松崎アラカルト

 ◆面倒くさがり屋 何か欲しい物があっても買いに行くのがおっくうで、やっぱりいらないと結局は購入をやめたりする。髪が伸びてそろそろ切ろうと考えても、重い腰はなかなか上がらず、そこから何日もやりすごしてしまう。

 ◆ケータリング サッカー部の練習は基本的に夜で、終了後はケータリングで用意される夕食を食べて帰る。好物の牛丼がそこに出てくると、ちょっとうれしい。ちなみに、牛丼のチェーン店の中で好きなのは松屋だ。

<松崎快(まつざき・かい)> 1997(平成9)年11月22日生まれの21歳。埼玉県川越市出身。172センチ、70キロ。同市のひまわり幼稚園年少組のときにサッカーを始めた。小学時は川越ひまわりサッカークラブに所属し、中高の6年間は大宮の下部組織でプレー。大宮時代は戴冠に一歩届かず、ビッグタイトルがかかった決勝で3度にわたって敗れた。2013年にU-16日本代表入り。東洋大では2年時の昨季からレギュラーとして活躍している。U-20全日本大学選抜(17年)。

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