【ゴルフ】秋吉、風に負けず1打差5位 2週前逆転負けの雪辱だ2018年11月24日 紙面から
◇カシオワールドOP<第2日>▽23日、高知県芸西村・Kochi黒潮CC(7335ヤード、パー72)▽晴れ、13・8度、北北西3・5メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽108選手(うちアマ6人)▽観衆3523人 ツアー初優勝を含め今季2勝を挙げている秋吉翔太(28)=ホームテック=が強い風の中を69で回り、通算6アンダーに伸ばして首位と1打差の5位に上がった。前日の暫定トップで現在賞金ランク1位の今平周吾(26)は3打落とし、通算3アンダーの14位に後退。首位は浅地洋佑(25)、嘉数光倫(28)=エナジック=ら4人が並んでいる。 涙の大逆転負けから2週間、秋吉が、悔しさを晴らす時が来た。誰もが苦しむ強風の中、5バーディー、2ボギーで回り、第1ラウンドの15位から5位へと浮上した。 国内屈指のショット力の持ち主。それでも、強烈な逆風に見舞われた420ヤードの17番パー4は第2打が200ヤード残った。3番アイアンで打ったが、グリーンに届かない。寄せも失敗し、ピン奥5~6メートルまで転がった。ただ、このパーパットをしぶとくねじ込みスコアを落とさずに済んだ。ボギーを覚悟していたという秋吉は「ああいう渋いパーパットが、よく入ってくれた」と振り返った。 2週前の三井住友VISA太平洋マスターズは、長く語り継がれそうな土壇場での惨敗だった。「あれは悔しかった。優勝は簡単にはできないものだと、改めて分かった」。その影響をひきずってか、前週のダンロップ・フェニックスは、クラブ契約先が主催する大会にもかかわらず予選落ちした。 現在、賞金ランキング10位。折に触れて「賞金王になりたい」と公言してきたが、首位の今平との差が約7700万円と開いた。この2試合で事実上、夢と消えた。 しかし、実はまだ大きな目標が残っていた。年間最多勝だ。今季の男子ツアーは初優勝者が多く、優勝者がばらける傾向にある。秋吉は6月までに2勝を挙げ、単独トップを走っていたが、ついに前週、市原弘大に追いつかれた。「そうだ、弘大さんに並ばれたんだった。絶対頑張ります!」。今季の大ブレーク男が新たな標的を定めた。 (大西洋和) ◆2週前の秋吉三井住友VISA太平洋マスターズ(静岡・太平洋C御殿場C)で初日に単独首位に立つと、最終日も中盤まで首位を快走。しかし、17番でパットをミスしてボギーをたたくと、18番は第1打がOBとなりダブルボギー。この2ホールで3打落とし、優勝した額賀辰徳と3打差の3位で終えた。プレー後は報道陣に囲まれ、しばし背を向けて悔し泣きした。
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