【ゴルフ】遼、シーズン終了全力阻止! 天国の会長にいい報告を2018年11月22日 紙面から
男子ゴルフの石川遼(27)=カシオ=が21日、カシオワールドオープン(22~25日)の会場となる高知県芸西村のKochi黒潮CCでプロアマ戦に参加した。今大会の成績で次週の最終戦・日本シリーズJT杯(東京よみうりCC)の出場権が決まる。ボーダーライン近くにいる石川は「ここまで来たら、なるようにしかならない。今週だけ、自分が持っていなかった力を出せるということもない。全力で頑張るだけ」と静かに話した。 JT杯は今年のグランドチャンピオン大会で、出場を許されるのは30人。今季のツアー優勝者、今週末時点の賞金ランク20位まで…などの順で出場枠が埋まる。石川は今季未勝利、賞金ランクは25位。当確者でありながら欠場を申し出ている選手がいてボーダーラインが繰り下がり、現在28番手にいる。今大会が最後の正念場。2008年にプロ入り後、ツアーにフル参戦しながら出場を逃した年はない。 調子は決していいとはいえない。前週は3大会ぶりに予選を通ったが、24位と上位には絡めなかった。悩み続けているドライバーショットは「悪くはないんじゃないかな。あまり変わっていない」と歯切れはいまひとつ。開催コースは左右を林に囲まれた前週から一転、広々とした景観が特徴だが「むしろ今週の方が狭く感じる」と警戒を強める。 今大会は所属先であるカシオ計算機の主催。石川はホストプロとして迎える。同社の樫尾和雄・前会長兼最高経営責任者は6月に死去。生前に「既成概念にとらわれるな。ゴルフ界のイノベーター(革新者)になれ」と言われていたという。「会長には会うたびに励まされた。イノベーターが何なのか、自分はまだ分かっていない。永遠の宿題です」。弔い合戦でもある22日からの4日間は答え探しの旅でもある。 (大西洋和)
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