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【野球】

延長13回4時間超の激闘 三菱重工名古屋悲願の初V

2018年11月13日 紙面から

三菱重工名古屋-JFE西日本 初優勝を決め、胴上げされる三菱重工名古屋・勝野=京セラドーム大阪で(高岡辰伍撮影)

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 決勝を行い、三菱重工名古屋(愛知)がJFE西日本(広島)との延長戦を2-1で制して、初優勝した。三菱重工名古屋は延長13回に山田敬介外野手(29)の遊撃への適時内野安打で1点を勝ち越し。直後のJFE西日本の攻撃を0点に抑えて、逃げ切った。最高殊勲選手賞には、中日にドラフト3位指名された勝野昌慶投手(21)が選ばれた。東海地区勢は2016年にヤマハ(静岡)、17年にトヨタ自動車(愛知)が日本選手権を制しており、3年連続での優勝となった。

 4時間を超える激闘の先に歓喜が待っていた。延長13回に山田敬の適時内野安打で待望の1点を挙げた三菱重工名古屋。JFE西日本の最後の打者・岡を4番手の萩原が中飛に仕留めると、ベンチからナインがマウンドに突進した。1953年の創部以来、初の日本選手権優勝。歓喜の輪はしばらく解けなかった。

 「おまえら、すごいよ!」。優勝インタビューで佐伯功監督(43)は選手たちをたたえた。この言葉にナインが絶叫で応え、殊勲打の山田敬は「最高の1年になりました」。頼もしいナインに胴上げされた佐伯監督は、「まさか、ここまでやってくれるとは…。潜在能力が本当にすごい」と感無量の表情だ。

13回表2死一、三塁、山田敬(左)が勝ち越しの適時内野安打を放ち喜ぶ(川北真三撮影)

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 夏の屈辱を晴らした。今年の都市対抗東海地区2次予選は第6代表決定ブロックでジェイプロジェクトに敗れ、まさかの予選敗退。東京ドーム切符を逃した。日本選手権への再スタートに向け、指揮官から「ここからが大事」と言い聞かされたナインは秋の日本選手権での雪辱を誓った。

 一球の怖さを知ったチームは生まれ変わった。勝利によりこだわるようになり、この日も最後まで集中力を切らさなかった。その結果が13回までもつれた試合での勝利。殊勲打だけではなく、13回に好捕をみせた山田敬が言う。「練習が報われたと思う」。流した汗は嘘をつかなかった。

 来年はエースの勝野が中日に入団する。大きな穴が空く形になるが、チームはひるまない。佐伯監督は「やればできる。各自が可能性をみつけて練習してほしい」。次の目標は来夏の都市対抗の優勝。この願いをかなえるため、鍛錬を続けていく。 (川越亮太)

 ▽決勝

三菱重工名古屋(愛知) 0010000000001―2

JFE西日本(広島) 1000000000000―1

 (延長13回)

本塁打 岡(J)

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