【プロ野球】浅村、楽天入り決断 石井GMの熱意に心揺さぶられ決断2018年11月21日 紙面から
西武からFA宣言した浅村栄斗内野手(28)が楽天入りを決断した。20日、浅村サイドから楽天に入団の意向が伝えられた。球団関係者は「近く何らかのアクションがあると思います」と話し、近日中に「楽天・浅村」が誕生する。 打率3割1分、32本塁打、127打点と輝かしい活躍で今季の西武をリーグ優勝に導いた浅村が、杜(もり)の都に戦いの場を移す。 今季最下位に沈んだ楽天は、正二塁手が固定できておらず、打線に確たる厚みが欲しいチーム事情から、早くから水面下で浅村を調査。ソフトバンク、オリックスも獲得に動き、西武も宣言残留を認めていた中で争奪戦を制し、大型補強を実現させる運びとなった。 各球団が好条件をそろえたが、浅村の背中を押したのは、かつてチームメートとして過ごした石井一久ゼネラルマネジャー(GM、45)だった。18日に東京都内で行った初の入団交渉では背番号3や4年総額20億円とみられる条件を提示。同GMは「スペシャルな選手。もう現れない」と最大の賛辞を贈り、現役時代にヤクルトから西武にFA移籍した自身の経験を惜しみなく伝えた。 「移籍をマイナスに捉えて欲しくない。プレーヤーとしても人としても幅が広がる。一歩外に出てみないと分からないことがある。それを経験しないまま現役を終わるのはもったいない」 10年間過ごした西武への愛着もあり宣言残留の道も考えた浅村だったが、同GMの言葉に心を揺さぶられ、新天地に飛び込む決断をした。楽天には岸、渡辺と西武でともに戦った選手もいる。大阪出身の浅村は仙台には縁もゆかりもなかったが、元同僚の存在も溶け込みやすい環境をつくりそうだ。 今オフのFA最大の目玉といわれた浅村の獲得に成功した楽天。最下位からの逆襲へ、これ以上ないVの使者が加わる。
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