Contents [hide]
『日本国紀』現象と、Wikipediaやその他ウェブサイトとの類似表現
百田尚樹『日本国紀』(幻冬舎, 2018)は刊行されるや賛否両論を巻き起こしたという点で驚愕すべきライトノベル(Right Novel)です。滂沱の感涙などあたりまえ、なかには購入するや手元に置くだけで暖かい心になってしまったり、小遣いが尽きるまで購入することを決意したり、はてまた神棚に祀ってしまう人まで現れます。まさに『日本国紀』(別名『日本パクリ紀』『日本ウィ紀』)は一つの現象となっています。
そして現在ツイッター上では、この『日本国紀』にウェブサイトやWikipediaと類似表現(場合によっては明確にコピペ・パクリ編集)が多数確認されることが報告されています。既に本ブログでは、それらの指摘の中でも特に一致が著しい二つの事例を検討してきました。続いて本記事では、Wikipediaおよびその他ウェブサイトと『日本国紀』との類似表現かんする諸報告をまとめたいと思います。
日の丸(Wikipedia)
北条早雲(Wikipedia)
南京事件(Wikipedia)
わび・さび(Wikipedia)
琉球(Wikipedia)
宣教師たちのスペイン国王宛書簡(様々な書籍)
ユダヤ人とゴールデンブック(Wikipedia)
*現在この箇所のWikipediaは既に修正済みだそうです。過去の編集履歴からご確認さい。
義和団事件関連「柴五郎」(Wikipedia)
仁徳天皇(Wikipedia)
朝鮮出兵(Wikipedia)
岩倉具視(Wikipedia)
「織田信長」「明智光秀」(Wikipedia)
仁徳天皇(ウェブサイト、新聞)
クラウゼヴィッツ『戦争論』(孫引き)
この他にも見つけ次第追加します。
ブックオフで108円に成ってたら、そして其の時無聊を持て余してたら、且つ気の迷いが生じてたら、或は購うかも、抔と打ち捨ててたのですが、一連の御高論のお陰で、其の懸念すら不要と啓蒙されました。深く感謝致します。
PS l.4-5「はてまた」は「果ては」「将又」の鞄語でしょうか。趣の有る語ですね。