来年6月6日~30日に東京・初台の新国立劇場・中劇場で上演される舞台「オレステイア」(上村聡史演出)に、俳優の生田斗真(34)が主演する。
古代ギリシャの悲劇作家アイスキュロスが、トロイア戦争におけるギリシャ側総大将アガメムノン一族についての悲劇を描いた三部作をベースにしながら、英国の作家、ロバート・アイク氏が新翻案で再構築した自信作。これが日本初演となる。
オレステス(生田)の父・アガメムノンは遠征中、戦争の勝利のために神託を行い、娘を生贄(いけにえ)として殺害。そして故郷がい旋の日、夫を盛大に迎えた妻のクリュタイメストラはその日の夜、娘の命を奪った夫を殺してしまう。国外に逃れていたオレステスは混乱しながらも、やがて父のあだ討ちを決意。母クリュタイメストラの命を奪い、裁判にかけられる。
生田は「演出家・上村聡史さんの作品をこれまで拝見してきて、いずれご一緒できたらと思いを募らせていました」と語る。上村さんは「オレステス」を含む10本のギリシャ悲劇を集めた戯曲「グリークス」を通し上演するなど、ギリシャ悲劇にも精通している。
その上で「敷居が高いと思われがちな古典作品を多くの方に楽しんでいただけるよう、一生懸命努めます。新国立劇場はとてもきれいな劇場ですので、毎日の通勤が今から楽しみです」とコメントを寄せた。