完成車検査は本当に必要?海外と日本の認識の違い
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完成車検査は本当に必要?海外と日本の認識の違い
現在日本の自動車メーカーでは、国内向け生産車について国土交通省が定めた規則のもと完成車検査を実施しています。しかし、本当に完成車検査を行う必要はあるのでしょうか?今回は完成車検査について、日本と海外との取り決めの違い等を解説していきます。
日本の完成車検査事情
日本では、完成車検査の実施が規則として定められています。しかし最近は、複数の自動車メーカーで不正が行われていたことが明らかになり、話題となっています。
日産
日産では、9月に無資格者によって完成車検査が実施されていたことが明らかになりました。対象車両台数は115万台にも及び、国内5工場で20年近く不正行為が続けられていたようです。なお、完成検査員の予備印鑑の廃止やセキュリティゲートの設置等の再発防止策が設定され、すでに実施状態にあるとのことです。
スバル
スバルでも、10月に無資格者による完成車検査の実施が明らかとなりました。対象車種は「インプレッサ」をはじめとする全9モデルで、対象車両台数は39万5000台にも及ぶとのことです。スバルはリコールを届け出るとともに、販売店等で対象車両の無償点検受付を開始しています。
海外の完成車検査事情
一方で海外では、日本のような完成車検査は実施していません。特にアメリカでは車検でも排ガス検査しか行わず、日本のようにリコールが起こることもほとんどありません。海外からも、完成車検査は日本独自のルールとして認識されているようで、日本は取り決めが非常に厳しい国と言えるでしょう。
本当に完成車検査を行う必要はある?
確かに事故やトラブルを避けるためにも、一定のルールを設けることは大切です。しかし日本はそのルールが厳しく、完成車検査の必要性についての疑問の声も一部であがっているようです。車として果たす機能自体はどこの国でも同じであることを考えると、確かに完成車検査を行う必要があるのか多少の疑問が残ります。
完成車検査項目について
完成車検査項目については、ブレーキの効きやワイパーの取り付け、クラクションの音量等のような、車としての基本動作を確認するものがほとんどです。しかしそれでありながら、コントロールユニットなどの電子部品については項目対象外となっています。特に最近はめざましい電子部品の開発が進んでいるにもかかわらず、それらについては賄い切れていません。
完成車検査についての口コミ
まとめ
現在日本では、国内向け生産車について完成車検査が実施されています。一方で、海外では実施されていない現状を踏まえると、日本は厳しすぎる印象を受けます。それでありながら完成車検査項目には偏りがあり、中途半端な状態となっています。現在の日本の完成車検査は、あくまで形として行われているだけで、きっちりとした対応はできていないと言えるでしょう。完成車検査項目については改めて検討し直す必要があり、もしきっちりと対応しきれないのであれば、海外のように完成車検査を廃止するべきであると考えます。