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【ゴルフ】

勝みなみ、プロ初勝利 アマ優勝から4年半、母も涙

2018年11月19日 紙面から

最終日、6番でティーショットを放つ勝みなみ=愛媛・エリエールGC松山で(神代雅夫撮影)

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◇大王製紙エリエールレディスオープン<最終日>

 ▽18日、松山市柳谷町・エリエールGC松山(6525ヤード、パー72)▽晴れ、18・7度、西南西1・1メートル▽賞金総額1億円、優勝1800万円▽57選手(うちアマ1人)▽観衆4882人

 勝みなみ(20)=明治安田生命=が悲願のプロ初優勝を飾った。首位タイスタートで7バーディー、ノーボギーの65をマーク。通算20アンダーまで伸ばして2位に4打差をつけ、2014年KKT杯バンテリンレディスでのアマチュアVから4年7カ月ぶり、プロテスト合格から1年4カ月、プロ40試合目のツアー通算2勝目を挙げた。同じく首位タイから出たアマチュアの上野菜々子(大阪・東海大仰星高3年)は7位。アン・ソンジュ(韓国)が4年ぶり4度目の賞金女王を決めた。

 通算13アンダーに4選手が並んで最終日がスタート。勝は1、2番で2メートル、1メートルとショットをピンに絡ませ、連続バーディーで混戦を抜け出した。この日はノーボギー。後続に迫られることなく悠々と逃げ切った。

 「ラウンド中もすごく楽しかったし、ノーボギーもうれしかった。今季初の最終日最終組もうれしくて楽しみだった。その中で優勝できて本当にうれしい」

 8月下旬から予選落ちを続けた不調がウソのように、ドライバーショットはフェアウエーをとらえ続け、ショットはピンを刺し、パッティングも決まった。「いつか振り返って“この苦しい時期があったから、ここまで来られた”と言えるようにしたい」と、くじけず腐らず努力し続けてきた成果だった。

 アマチュアの高校1年だった2014年4月、15歳293日のツアー史上最年少Vを飾ってから4年半。プロとしてフル参戦を始めた今季は、序盤戦で早々にシード入りを決め、次は優勝だと腕をまくった夏場以降に大スランプに陥った。

初優勝を果たし、祖父・龍作さん(左)、母・久美さん(右)と笑顔を見せる勝みなみ(神代雅夫撮影)

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 「試合に出たくないと思った時もありました」。帯同し、見守り続けた母・久美さん(51)は「優勝できるなんて思ってもいなかった。もう12番ぐらいから涙が出てきてました」と話した。

 勝は笑顔、また笑顔。「自分も号泣しちゃうんじゃないかと思ってたけど…ホントうれしかったから」。涙は一粒もこぼれなかった。

 「この4年の間にパッティングがうまくなったと思います。それに、プロになってから気持ちはラク。だってアマチュアは優勝だけしかないけど、プロは勝たなくてもお金がもらえる。頑張っただけ返ってくるから」。憧れの“プロゴルファー”を今、満喫中だ。 (月橋文美)

 

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