東海テレビの河角直樹プロデューサー
共感できる人物たち
結婚の夢を捨てたかわりに今の私があるの。なのに、抽選相手と見合いしろ、適齢期の男女は結婚しろ、なんて法律があっという間にできた。(中略)結婚しなくちゃ国からは人として認められないってこと? 私がどんな気持ちで、普通の女の子の夢、封印したと思ってるのよ。
河角さんは「社会は多様化し、結婚制度や昔ながらの家族観が当てはまらないこともある。しかし、働く女性が増えているのに、『男は外で働き女は家を守る』という固定観念を押し付ける向きもあるように、今の日本社会には、差異化を促す一方で、枠にはめようとする力が働くいびつさが見える。そこに触れたかった」と話します。
厳しい祖母に育てられ、自分を出せないでいる冬村奈々(高梨臨)。ドラマ「結婚相手は抽選で」から
出典: 東海テレビ提供
「何事も二項対立で語られがちな世の中ですけど、様々なマイノリティーも暮らしやすい社会を作ることと、伝統を守ることを対立事項にするのは違うと思う。色んな生き方をサポートできる世の中づくりを考えるドラマを作っていきたいと思っています」
母親に依存されている鈴掛好美(佐津川愛美)。ドラマ「結婚相手は抽選で」から
出典: 東海テレビ提供
結婚は「通行手形」?
みんなが普通に持っている恋愛できる才能が僕には備わってない。それが無いってだけで何をするにも自信が持てなくて。どこへ行っても僕だけ場違いな気がして。つまり僕は、この世に存在すること自体無意味なバグだらけの欠陥品としか思えないんだ。
主人公の宮坂龍彦(野村周平)。ドラマ「結婚相手は抽選で」から
出典: 東海テレビ提供
抽選見合い結婚法を担当する小野寺友紀子大臣(若村麻由美)。ドラマ「結婚相手は抽選で」から
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主張する勇気を取り戻す
主人公の宮坂龍彦(野村周平=左)と、龍彦にゲイだとうち明けた友人の北風祐輔(松本享恭)。ドラマ「結婚相手は抽選で」から
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この部分に、河角さんの作品を通じた問いかけが詰まっています。
「流されていいのか。自分で考え、違うと思うことは声をあげるのが本当の大人でしょ?というのを作品全体を通じて描いていければいいと思っています。皆さんだったらどうするか、考えながら見てもらえたらうれしいです」
主人公の宮坂龍彦(野村周平=左)と、フリージャーナリストのひかり(大西礼芳)。ドラマ「結婚相手は抽選で」から
出典: 東海テレビ提供
取材を終えて
広告会社に勤める銀林嵐望(大谷亮平)。結婚してこなかったのには何か理由がありそうだ。ドラマ「結婚相手は抽選で」から
出典: 東海テレビ提供
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