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2018-11-17

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・いろんなことを、いろんな人と話していて、
 つくづく思うのは、状況をほんとに変えるのは、
 やっぱりアイディアだっていうことだ。 
 同じことをただ一所懸命にやっているだけでは、
 どうにもならないんだけど、
 そこに、ひとつのいいアイディアが加わったら、
 まったくちがう大展開が見えてきたりする。
 ある人が「お湯をかけて3分待つだけのラーメン」
 というアイディアを思いついたおかげで、
 その後の「即席食品」の市場が広がってきたわけだよね。
 焼きそばもできるぞ、タンメンもいけるぞ、
 食器ごと売って「カップラーメン」もできるぞ…って、
 どれだけの人たちが食べて、どれだけの人たちが、
 そのアイディアから派生した仕事のおかげで、
 生活を成り立たせ家族を養い次の世代を生み出してきたか
 なんて大げさに聞こえるかもしれないけれど、
 「お湯をかけて3分待つだけで食べられるラーメン」が
 なかったら、いま存在してないことは山ほどある。

 空飛ぶ鳥に憧れて、やがていつかは、
 だれかが飛行機をつくったかもしれないけれど、
 最初にアイディアを実現させた人がいたからこそ、
 無数の飛行機やら、世界中のいくつもの空港やら、 
 あたりまえのように外国と往復するような状況がある。
 「ほんとに飛ぶ」には、いつまでも人力飛行機を
 改良していてもダメだったんだと思うんだよね。

・なんて、世界やら人類やらを持ち出して話しているけど、
 そんなこと言いたくなったきっかけは、もっと小さい話。
 今日から「気仙沼ニッティング東京」がオープンした。
 東北の震災をきっかけに生まれたこの会社も、
 ひたすら手編みのセーターをつくってのだけれど、
 次々に、あれやこれや「どうしたらいいんだ?」と
 引き下がれない問題を抱えながらやってきたわけです。
 むろん、御手洗社長の根性もあるんだけど、
 それよりやっぱり、「なんとかしよう」という場面での
 彼女の必死のアイディアが次の展開を拓いてくれている。
 どれだけ努力したとしても、いい考えを思いつくことなく
 なにかがうまくいくということは、ほとんどない。
 運だって、アイディアに引き寄せられるものだからねー。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
やりなれたことに、アイディアを乗せるんだ。おれたちよ!


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