救急での避妊薬2010/02/25 12:54

まえに、外科系当直していて、あった話。

当直室で寝ていて、早朝4時ころ大物がきたと主任ナースがコールしてきた。
避妊薬をほしがって壁をけっている、警察呼んでもいいんだけど一度は話はきかんといかんからきてくれと。警備の人にたちあってもらうよう準備。
20代の女性本人に、つきそいにチンピラみたいなのとその舎弟っぽいの。呂律の回らないチンピラが避妊薬をくれとまくしたて、出せないというといきりたってなにかいいはじめるのを、ちょい地味な女性本人がとどめて外に出し、小声で、なんでもいいからそういって出してください、のみませんし家にはピルもあるしと。意表をつかれ、でも何出しても記録には残るからねえといいつつ、体の調子はどうですかと。
「胃の具合が、これはほんとに痛くて」
「じゃあ胃薬をあげましょうか、避妊にはなりませんよ」
「じゃあそれで」
そばで舎弟がなまぬるく見ている。2人も外に出して、副直に顔をしかめてみせながら入力していると、廊下でチンピラが相手してた主任にくどくどいいわけをしはじめたらしい。舎弟が顔をいれて、2回分くれといいだして、あのねえもうといいつつ2回分にすると、チンピラ本人が今度は私のそばにやってきてくどくどいいわけをしはじめる。主任が、警察を呼ぶよとはじめのうちにいっていたのが効いてきた模様。
入力後詰め所、警察呼ぶ気が満々だったらしい主任はちょっと残念そう。避妊薬が出たと思ったらしい事務当直がやってきて、薬剤部にどう説明しましょうというので、いや避妊薬は出していない胃が痛いというので胃薬を出した本人はそれでいいといっている、と説明。なんとなく得心できない顔をしてもどっていった。

女性がその気になれなくて危険日を口実にしたら、酔っ払った勢いのアホが病院に突っ込んできたということなのか。あとあとのことを考えるとさっさと警察呼んだらよかったんだろうが田舎芝居にのせられてしまった一幕。

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