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防衛装備庁技術シンポジウム2018 11月13日(水) ②

XF-9エンジンについては、オーラルセッションも聴講したので
そちらから・・・。

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今回は女性技官がプレゼン。

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XF-9の狙いは、ステルス性、ペイロード、高機動性に利する
コンパクトで高出力なエンジンの実現。

今回の発表では、近頃急激に大出力が求められるようになってきた
電力供給にも触れている。

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・・・とかく出力の数値ばかり注目されがちだが、
タービン径など、エンジンの外形サイズを3分の2に抑えて
一戦級の出力を得るという所がミソなのだ。

小型高性能と言うのは日本人の性癖と言っても良いほど
古来から探求されてきた指向性。
あの戦艦大和でさえ、あのサイズであの能力を
まとめ上げたところが凄いのである。

高速性と大ペイロードが求められる現代の
ジェット戦闘機は、ほとんどエンジンに翼を付けて人が乗っているようなもので、
これが小型軽量になれば、機体が小さくなるだけでなく、レイアウトの自由度が高まり
機動性、ステルス性も獲得しやすくなる。

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ジェットエンジンの出力は燃焼機出口温度を高くできれば
より高出力を出せるそうだが、XF-9エンジンでは、
日本の誇る材料技術、加工技術などを駆使し、
他国製エンジンよりコンパクトなエンジンで、高い燃焼温度を達成、
一戦級の出力を得ると言うところが技術のポイント。

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発表では、納入されたXF-9エンジン試作機のベンチテストの映像も
交えて説明があったが、特に問題も無く、スムースに所期の能力が
達成された様子。

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現在航空装備研究所にて各種試験が進められているが、
すでにアフターバーナーを焚いて推力15トン、非作動でも11トンと言う、
世界レベルの推力、燃焼温度では最高レベルの実績を得たようだ。

まだまだ、試験も始まったばかりで、今後C2輸送機などに積んでの
試験もおいおい行われる事だろう。

もちろん実用エンジンに至るまでには、更に設計の改善が行われ、
更なる高出力、耐久性・整備性の向上、燃料消費・製造コスト低減などが
追及されなければならないが、上の図表にあるように、
T-4練習機に搭載されたXF3エンジン開発時に比べると
所定の性能発揮までの開発期間が90%も短縮されたと言うから、
これまで着実に進めて来たノウハウの蓄積によって
開発能力もかなりの所まで来ているという事だろう。

しかし燃焼出口温度が高いとなると、機体に対するストレスも高くなり、
排気温度の上昇は、赤外線センサーに捉えやすくなるため、冷却の工夫、
推力偏向ノズルや機体側の耐熱性能の向上などまた別の問題を解決してゆかねばならない。

機動性を高める3次元推力偏向機能と、排熱温度の低減化という
二律背反する課題にも挑戦してゆくことになるだろう。

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米国でも当然次世代エンジンの開発は行われているだろうから、
現時点で世界最高レベルと言っても、実用化される想定の20年後では
すでにありきたりのモノになっている事は容易に想像できる。

今後はこの試作エンジンをベースにどこまで高みに登れるか?
と言う挑戦が続けられる事だろう。

ともあれ、あまりにも順調な開発進展にびっくりである。

③につづく


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