ふしぎのくにのありんすちゃん ~ALINCE IN UNDERGROUND LARGE GRAVE OF NAZARICK~ 作:善太夫
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ナザリック地下大墳墓 第二階層 屍蝋玄室──あらあら。ありんすちゃんは部屋を散らかし放題です。食べかけのお菓子があちこちに落ちていますが気にならないのでしょうか?
あらら。ほら言わんこっちゃありません。ポテトチップスをお尻でふんずけていますよ? ポテトチップスって油が多いから服にシミが残ってしまいますよ?
そういえばシモベのヴァンパイア・ブライドの姿がありませんね? え! なんと! ストライキ、ですか……うーん。いつかはそんな事になる気がしていましたが……ありんすちゃん、反省しましょうね?
ありんすちゃんはチョコレート系のお菓子が大好きなんですって。
両手にお菓子を持ったまま、コックリコックリ頭が揺れだしました。そしてそのままお菓子が散らばったままの上で眠ってしまいました。普段ならヴァンパイア・ブライドがありんすちゃんをベッドに運んでくれますが……うーん。
結局、ありんすちゃんはそのまま朝まで眠ってしまいました。
目が覚めたありんすちゃんは起き上がると洗面所に行きました。そして鏡を見てビックリしました。なんと……ありんすちゃんの顔──丁度頬っぺたの辺りに小さなキノコが生えています。
もしかしたらアンデッドにはキノコが生えてしまうのかもしれませんね。特にありんすちゃんはお風呂が好きですからキノコに丁度良い湿度に保たれているのかも知れません。
ありんすちゃんにキノコが生えた、という話は階層守護者に知れ渡りました。早速皆が集まります。
「ありんすちゃん。ちょっと教えて欲しいのだけど、キノコはアンデッドなら誰でも生えるかしら? ……その……例えばアインズ様にも、とか」
「……わからないでありんちゅ。ありんちゅちゃもはじゅめちぇキノコ生えたでありんちゅ」
アルベドは妙にモジモジしながらまた訊ねました。
「……その……キノコは頬っぺた以外にも生えてくるかしら? ……た、例えば……もっと下の方……とか、なんて……キャッ! 恥ずかしい……」
「それよりさ、アルベド。このキノコが食べられるか試してみない? あたしはそっちの方が重要だと思うけどな?」
アウラは今にもありんすちゃんのキノコを食べようとしています。ありんすちゃんはイヤイヤをしました。だって、ありんすちゃんのキノコですから、ありんすちゃんに食べる権利がありますよね?
「……そのキノコ、例えばもっと大きなマツタケみたいなのが生えないかしら? 言っておくけどこれはナザリックにとってとっても大切な事よ? ……そうだ! すぐにもニューロニストにこのキノコが生えたありんすちゃんを調べさせなくては」
アルベドがありんすちゃんをがっしりと捕まえます。大変です。このままだとありんすちゃんは解剖されてしまうかも知れません。
ありんすちゃんは激しく頭を振ってイヤイヤをしました。
すると──
「ポトリ」
ありんすちゃんの顔からキノコが落ちました。
「あー! これってキノコの形のお菓子だ! チョコレートとビスケットのやつ!」
ありんすちゃんがお菓子だらけの中で寝ていたから頬っぺたにくっついてしまったのですね。
仕方ありませんよね。だってありんすちゃんはまだ5歳児位の女の子なのですから。
──皆は安心して思い思いに帰っていきました。ですが独りだけアルベドだけはまだその場で呆然と立ち、何やらブツブツ言っていました。
「アインズ様……キノコ……子供……」
もしかしたら顔に付いたのがタケノコだったらこんなに騒ぎにはならなかったかもしれませんね。ちなみにありんすちゃんは断然キノコ派だそうです。