ふしぎのくにのありんすちゃん ~ALINCE IN UNDERGROUND LARGE GRAVE OF NAZARICK~ 作:善太夫
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魔導国郊外──ここにマーレが冒険者訓練用のダンジョンを作っています。おやおや? ありんすちゃんがやって来ましたが……邪魔にならないと良いですね。
「マーレ。ここは何があるんでありんちゅ?」
「……えっと、あの……落し穴で……グリーンスライムだらけになるんです。あの、いそいで上がらないと溶けちゃうんです」
ありんすちゃんはマーレの説明を聞くといきなり提案しました。
「じゃあここで空からチョコレートが雨みたいにたくちゃん降るんでありんちゅ。ありんちゅちゃが口おっきく開けていっぱい食べるでありんちゅ」
二人は次のトラップに行きます。
「えっと……ここでは次から次へとスケルトンが、あの、出てきます。あの、全てを一気に全体攻撃魔法で倒したら、あのクリアです」
「しょうでありんちゅ。シュケルトの頭にドーナッツのしぇるでありんちゅ。ありんちゅちゃはオールジョファッショドーナッツが良いでありんちゅ」
うーん……ありんすちゃんの要望を聞かない方が良さそうですが……
マーレは奥の部屋の宝箱を開けました。すると中からアンデッドモンスターのレイスが飛び出しました。ありんすちゃんはビックリして尻餅をついてしまいました。
「あ、ありんすちゃん、大丈夫、かな?」
マーレが手を延ばして引き起こしてあげました。ありんすちゃんは何事もなかったかの様に取り繕います。
「ありんちゅちゃをビックリさしぇるにはまだまだでありんちゅ」
ありんすちゃんは胸を張りました。
「ちゅぎに行くでありんちゅ」
マーレとありんすちゃんは次のフロアにやって来ました。
「えっと……ここは赤い石だけを踏んでいきます。あの、違う場所を踏んだら──」
マーレが説明をしている最中にありんすちゃんは黒い石を踏んでしまい、落し穴に落ちてしまいました。マーレは落し穴に呼びかけます。
「そーのー落しー穴にはー恐怖公ーさんのー眷属がーーいーーまーーすーー!」
ありんすちゃんはパラパラと顔に降ってくるゴキブリを払いながら答えます。
「ちょーでーあーりんーちゅーかー!」
マーレはまた落し穴に呼びかけます。
「はーやーくーあーがってーきーてーくーだーさーいー!」
ありんすちゃんは穴の底から叫び返します。
「あーがーりーちゃいーでーあーりーんーちゅーがーー恐怖ー公ーのーけんじょくがーふりやーまーなーいーのーでーあーがーれーなーいーでーあーりーんーちゅー!」
マーレは困りました。そこで恐怖公に呼びかけました。
「あのー恐怖公ーさーんーー眷属ーをーふーらーせーるーのーーとーめーてーもーらーえーまーせーんーかーー?」
ありんすちゃんは周囲を見回しますが、穴の底には恐怖公はいないみたいでした。
「マーレーー恐怖ー公ーはーるーちゅーでーあーりーんーちゅー!」
マーレはありんすちゃんの『るーちゅーでー』のあたりがよく聞き取れませんでした。
「あーりーんーすーちゃーんーーもうーいっーかいーいってーもーらーえーまーせーんーかー?」
ありんすちゃんは叫び返しました。
「なーにーをーでーあーりーんーちゅーかー?」
マーレは穴に叫びます。
「さっきーなーんーてー言ったかーおーしーえーてーくーだーさーいー!」
※ ※ ※
ナザリック地下大墳墓 第九階層にあるアインズの執務室にありんすちゃんとマーレが冒険者向けダンジョンの報告にやって来ました。
「マーレ、それにありんすちゃんよ。ご苦労だった。早速報告をしてくれ」
「……は、はい。今現在で、あの、八割位の、あの、完成だと思います」
マーレが答えました。
「ふむ。で、ありんすちゃんよ。率直な感想を聞かせてくれ。子供らしい自由な感性で、な」
ありんすちゃんはコクリと頷くと口を開きました。
「おーもーちーろーかったーでーあーりーんーちゅー!」
うーん……仕方ありませんよね。だって、ありんすちゃんはまだ5歳児位の女の子なのですから。