トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

日本ハム1位・吉田、サイン禁止! 入寮まで少しだけですが

2018年11月16日 紙面から

入団に合意し、秋田市を一望する展望台の窓にサインする吉田輝星(棚橋慶太撮影)=秋田市で

写真

 日本ハムは15日、ドラフト1位指名した金足農・吉田輝星投手(17)と秋田市内で契約金1億円、年俸1000万円で仮契約した。大渕スカウト部長からは、野球に集中するため入寮までサイン控えよ、という超異例の注文がなされた。

 海沿いにそびえる高さ143メートルの「ポートタワーセリオン」が交渉の場だった。秋田県内で最も高い建造物には、球団の「輝く星に一番近い場所」という意味が込められている。吉田は「早く野球をやりたい。1年目から1軍で投げたい」と決意を新たにした。

 球団も早期デビューに期待を寄せる。思慮したのは野球に集中できる環境づくりだ。大渕スカウト部長は「普通は失敗して学ぶけど、1年目で出るには回り道してほしくない」と力説。来年1月の入寮までの過ごし方として「サインを求められても断ってくださいと言いました。サインを渡して活躍しないより、活躍することを皆が願っている」と明かした。

 吉田はいまや県民の星。年末年始を迎え、友人や親戚を通じて大量のサインを頼まれることは目に見えている。何十枚、何百枚のサインを書く時間を野球のために使わせたいという親心。さらに、同様に注目されて入団した大谷(現エンゼルス)を引き合いに「彼は明確な目標があって取捨選択していた。先輩の誘いでも断ることもあった。そういう例も出して休日やお金の使い方の話もしました」と語った。

 吉田も「どんどん入団するまでの時間が短くなっていく。これから雪が降るけどしっかり走り込みたい」と球団の願いが響いた様子。今はプロの頂だけを見つめて突き進む。 (土屋善文)

(金額は推定)

 

この記事を印刷する

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ