こんばんは、救急科医の久津(くづ)です( ̄▽ ̄)
50代のオジサンが、肛門に物が刺さってしまった、といって救急車で運ばれてきた。完全に中に入ってしまって取れないという。
何が入ってしまったんですか?
咄嗟だったから物が何かはちょっと分からないな・・・
・・・物の大きさの確認のためCTを撮影させていただきますね。
CTを撮影すると、頼んでもいないのに技師さんが3D再構成をしてくれた。この複雑な形状は・・・フィギュアであった。3D画像を見せながら久津がオジサンに説明する。
CTを撮影してみるとこのような形でした。これは何ですか?
・・・プリキュアです。
プリキュアのフィギュアということですね。どういう状況で入ってしまったのですか?
風呂上りに座ったところにたまたまあったんだ。
なんと運の悪い。てっきりプリキュアと一つになりたかったのかと思った。
なるほどよく分かりました。まずは普通に取り出せるか試してみましょう。
そうしてオジサンの肛門と格闘を始めたが、案の定なかなか取り除けない。3分と経たずにオジサンが音を上げる。
痛いたいたいたい!もうやめろ!
肛門丸出しで怒鳴るオジサン。
ですよね・・・これ以上は難しいと思うので、あとは手術するしかないですね。
手術!?
はい・・・丁度先ほど娘さんが到着されたので、これから一緒に説明させていただきますね。
娘!?いいよ説明しなくて!!
手術中何があるか分からないですからそういう訳にも・・・
俺が責任もつって言ってんだろ!
いや、だから・・・
じゃあもういいから!帰るよ!
オジサンがプリキュアと共に生きていくことを決めた瞬間である。まぁそれは現実的ではない。
じゃあもうちょっと頑張りましょう。
そうして30分後、彼の鍛え上げたる肛門はついにプリキュアを吐き出した。幸い直腸を傷つけた様子もなく、無事帰宅した。
教訓:裸で座るときは、背後にプリキュアが立っていないか注意すること
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