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【プロ野球】

中日・佐藤が勝ち投手 8回1イニングをピシャリ メジャー最強モリーナK斬り

2018年11月15日 紙面から

日本-MLB 8回表1死、モリーナを空振り三振に仕留める佐藤=ナゴヤドームで(谷沢昇司撮影)

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◇日米野球<第5戦> 日本6-5MLB

 ナゴヤドームに舞台を移して第5戦があり、日本代表は6-5でMLBオールスターに逆転して2連勝。対戦成績は4勝1敗となり、2014年に続き2大会連続での勝ち越しを決めた。勝ち投手は同点の8回に登板した中日の佐藤優投手(25)。本拠地の大声援にこたえて1イニングを無失点に抑えると、その裏に勝ち越し点が入った。15日の最終第6戦、日本先発は笠原祥太郎投手(23)。連日の若竜快投で、有終の美を飾りたい。

     ◇

 日の丸を背負って堂々のナゴヤドーム凱旋(がいせん)だ。佐藤がスライダーを駆使し、2者連続三振などで1イニングを無失点。メジャーを封じ、侍初白星を手にした。

 「野手のみなさんが粘り強かったので心強かった。前回やられていたので、しっかり抑えようという気持ちだった。スライダーが一番自信があるので有効的に使おうと」

 抑えた球はすべてスライダーだった。先頭のロサリオに2球続けて直球が内角高めに浮いた。それでも冷静だった。「真っすぐを意識し過ぎて浮き上がった。それを逆に生かそうかなと」。直球を意識させ、得意のスライダーで空振り三振に抑えると、モリーナには3球三振。サンタナに右中間二塁打を許したが、ナ・リーグ新人王に輝いたばかりのアクーニャを外角低めで打ち取った。

 雪辱も果たした。侍初登板だった10日の第2戦(東京ドーム)で1イニング3失点。2度目のこの日は「思い切ってストライクゾーンで勝負していけよ」と、建山投手コーチから励まされて臨んだ。結果を出し、同コーチも「しびれる場面だったが、腕を振る大切さを修正していた」とうなずいた。

 中日で「1、2の人見知り」を自認する。だが、侍では大瀬良からウエートトレの方法を入手した。今季のセリーグ投手2冠に輝いた右腕とは身長が同じ187センチだが、体重は佐藤の85キロより8キロも重い93キロ。「以前、僕ぐらいの体重でウエートをして今の体になったと聞いた。やり方を聞いたのでやってみたい」。ノウハウをオフに試すつもりだ。

 多くのファンから歓声を一身に浴びた。「シーズンとは違う歓声ですごく力になった」。同じ轍(てつ)は踏まなかった。竜の守護神候補は本拠地でのメジャー斬りで大きな経験値を蓄えた。 (永井響太)

 

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