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【プロ野球】

タナキク、9回大逆転 日本勝ち越し王手

2018年11月14日 紙面から

9回表1死二塁、田中広が中前に同点打を放つ=マツダスタジアムで(平野皓士朗撮影)

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◇日米野球<第4戦> 日本5-3MLB

 「逆転の広島」の本拠地で、侍ジャパンが「逆転の日本」と化した。2点を追う9回に小技、足技を絡めて一挙4得点。稲葉監督は「最後まであきらめない、みんなの気持ちがつながって、いい形に出た」と上気した顔で振り返った。

 先頭の代打・田中和が四球で歩き、すかさず二盗。上林の中前適時打で1点をかえす。会沢が犠打を決めた後、同点の中前適時打を放った田中広は「広島ファンの前で良いプレーをできてよかった」と喜んだ。

 さらに田中広の二盗に相手失策が絡み、1死三塁。前の打席でランニング本塁打の秋山が申告敬遠された。局面が目まぐるしく動く中、稲葉監督と菊池はベンチで作戦を擦り合わせていた。

 稲葉監督「セーフティースクイズあるよ」

 菊池「2球目ぐらいにどうですか」

 打ち合わせ通り、1ボールからの2球目に敢行。菊池が「打球が死んでなかったんで30点」とおどける絶妙のセーフティースクイズ。カープが誇る「タナキク」コンビの同点打&勝ち越しスクイズで、この試合初めてリードを奪った。

 さらに相手のミスも手伝って1死二、三塁となると柳田の遊ゴロで追加点を挙げる。指揮官は「試合展開の中で大きな1点。日本らしく足で稼いだ。これからも続けていかなくちゃいけない作戦だと思う」と渋いダメ押し点を称賛した。

 9回の安打は単打2本のみ。4試合で計8本塁打のメジャー軍団とは大砲と竹やりほどの差があるが、野球はパワーだけでは決まらない。侍ジャパンが3勝とし、勝ち越しに王手をかけた。 (小林孝一郎)

 

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