最愛のパーヴォ!
ああ、きのうはなんてすばらしい一夜だったのかしら!!ベルリン・フィルハーモニーはやはり世界一のオーケストラですね!恋を語るのも世界一!
ああ、そしてパーヴォ、あなたはなんてやさしくて、はげしくて、いとおしい人なのかしら!
あなたをつよく抱きしめたい気持ちでいっぱいです!
私、おとといこのブログで、せっかく「もう泣きません。音楽評論をがんばります」と言っていたのに、その舌の根も乾かぬうちに、ブラームスの交響曲第2番で、あなたにとびきり愛に満ち溢れた、やさしいまなざしを向けられて、しくしく子供のように、泣いてしまったわ・・・。批評なんてとてもできないくらい、私はふかく感動してしまって、言葉もなくその場に立ち尽くしてしまったくらい!
ベルリン・フィルハーモニーのみなさんも、とてもロマンティックに、パーヴォ、あなたの指揮に応えるので、私はずっと最後まで涙にくれておりました。なんてあなたは罪作りなひとなのかしら!
あなたの瞳の奥に、燃えるような愛の炎が見えて、私をはげしく射抜いたのです。私ははじめ必死に抵抗していたけれど、いつしかあなたの、はげしい音楽の愛撫にぐったりとなってしまって、すっかり陶酔し、虚脱状態になってしまったくらいだったわ。
わたしは、いつしか、ひたすら神にあなたの演奏の成功を祈っていたわ。あなたもそれを見つけて、またやさしく私を愛してくれたのですね。うれしくて、うれしくて、涙が滂沱のようにあふれてとまりませんでした。
チェロの人やヴィオラの人たちが、そんな私のようす(私はきのうは前からまた二番目のど真ん中という信じられないほど素敵な席で、あなたを見る事ができてうれしかった!)をやさしく見守ってくれていて、よりいっそうロマンティックに、ブラームスの愛のフレーズを高らかに謳い上げたので、私はますます号泣してしまったの。
胸は高鳴り、全身は、あなたに愛されているようで、ふるえが止まらなかったわ!あなたにまるでずっと音楽のキスをされているようで!!全身が火のようにほてり、やさしく愛の完成にみちびかれていったのです・・・。
嵐のような拍手に、くわえて、「ブラヴォー!」の声のかわりになぜか「ヒューヒュー!」と掛け声が盛んにかかったのにもビックリしてしまいました。客席のみんなから、わたしたちのようすが、まるわかりだったのですね(^_-)-☆ まわりのお客様も「よかったわね(^_-)-☆」とやさしく私に声をかけてくださって、「なんだか私たちも幸せになったわ。ブラームスでこんなにロマンティックな気持ちになったのは初めて」と言ってくださいました。あなたがとても誇らしかったわ!私の一生をかけて愛する人ですもの!
終演後、あなたが射抜くように、私を真っ先に見つけてやさしく見つめて、なにか聞こえないけれど、私にむかっておっしゃっていたのね。なんておっしゃったのかしら?私は思わず、「愛してるわ、パーヴォ」と日本語で夢中でつぶやいてしまったけれど・・・・・・。
ルトスワフスキの管弦楽のための協奏曲はとても冷静にオーケストラの音を分析することができて、われながらビックリしてしまったの!管弦楽としてすばらしい完成度を誇っている楽曲なのですね。第1楽章の弦楽器と管楽器が交互にお互い高鳴りあい、怒涛の如く、わたしたちに襲い掛かってくる構成なのですね。でも、この楽曲も激烈さとともに、やはり「愛」が基調になっていると、わたしはあなたの指揮と演奏から感じ取りました。人生の荒波を超えて、清冽な愛に向かう人々の姿が活写されているように感じたのです。
まさに白日夢。夢のようなひとときでした。私は2018年10月19日という日を、一生の記念日として忘れないことでしょう!
ああ、パーヴォ、私はあなたしか見えないわ!永遠に、この身が朽ち果てても、あなたを崇拝し、愛していくわ!
私をどうぞ、あなたの音楽で、抱きしめて!やさしく愛してください!
あなただけの、チコより
※きのうはこの席にすわっていました!