【サッカー】代表初招集のリオ世代・山中、悪魔の左足でレギュラー奪取狙う2018年11月13日 紙面から
サッカー日本代表は12日、国際親善試合のベネズエラ戦(16日・大分)、キルギス戦(20日・豊田)に向け、大分市内で合宿をスタートさせた。肺気胸を患ったDF長友佑都(32)=ガラタサライ=に代わり、初招集されたDF山中亮輔(25)=横浜M=は「結果を残して生き残る」と、世代交代の波に乗り、今季4得点を挙げている“悪魔の左足”でレギュラー奪取をアピールしていく。また、日本サッカー協会はこの日、青山敏弘(32)=広島=が負傷のため不参加となり、代わって守田英正(23)=川崎=を招集すると発表。広島によると、青山は右膝を痛めた。 端正なマスクに、金色の髪。派手な外見とは裏腹に、どこか表情は硬く、言葉数も少ない。雨天の初練習は初々しい緊張感に包まれ、新顔の山中は「怖い人がいないみたいなんで良かったです」と、冗談交じりに笑みを浮かべた。 何と言っても、持ち味は強烈すぎる左足にほかならない。横浜Mではポステコグルー監督の下、左サイドの攻撃を一手に担い今季4得点、7アシスト。「悪魔の左足」と評されるミドルシュートは一級品で、森保一監督(50)にも「スペシャルなものを持っている」と言わしめた強烈な新参者だ。 チームにとって、重鎮の長友不在は痛手であっても、左サイドバックを主戦場とする山中にとっては絶好機。主将の吉田は「ポジションを奪うくらいの気持ちでやってくれないといけない」とハッパを掛けたが、そんなことは山中本人は百も承知。「ついにここまで来たなと思ってやっている」とやる気に満ちあふれ、「結果を残して生き残れるようにしたい。練習でアピールして、試合に使ってもらえるように」と表情を引き締めた。 さらに、A代表では中村俊輔(現磐田)以来、長らく欠けている左利きのプレースキッカーとして「僕もストロング(ポイント)としているところ。チャンスがあれば狙っていく」と豪語。同じリオ五輪世代の中島、南野の台頭に「いつか僕も、と思ってテレビで見ていた」という25歳が、ポスト長友に名乗りを上げる。 (松岡祐司) <山中亮輔(やまなか・りょうすけ)> 1993(平成5)年4月20日生まれの25歳。千葉県柏市出身。171センチ、65キロ。柏の下部組織育ちで、2012年にトップに昇格。14年は千葉でプレーし、15年に柏へ復帰。16年1月、リオデジャネイロ五輪予選を兼ねたU-23アジア選手権で代表入りも、五輪本大会出場は逃した。17年に横浜Mへ完全移籍で加入した。
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