情報法制研究所に抗議文を送付しました。
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情報法制研究所に抗議文を送付しました。

2018-11-13 12:01
    11月7日付けで以下の抗議文を情報法制研究所に送付しました。

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    一般財団法人 情報法制研究所 御中


    前略

    「インターネット上の海賊版対策に関する検討会議」(以下、「検討会議」といいます。)の委員をしております、川上量生と申します。

    貴研究所は、海賊版サイトへのブロッキング問題について、継続的に意見書を発表されています。私は貴研究所がこれまでに発表されている意見書の内容には大きな疑義を持つものではありますが、民主主義における健全な言論の一端を担うという意味において、貴研究所の活動に敬意を表します。

    しかしながら、私は、以下の点につきまして、強く抗議致します。

    ①貴研究所の上席研究員として所属される山本一郎氏(以下、「山本氏」といいます。)が、貴研究所の見解と意見を異にする私又は他の検討会議に関わる人間に対して個人攻撃を継続的に行っていること。

    ②貴研究所の理事長 鈴木正朝氏(以下、「理事長」といいます。)が、山本氏の言動を容認する発言を行い、更に、山本氏が個人攻撃を行っている記事を積極的にネットに拡散していること。

    山本氏の直近の個人攻撃と理事長の拡散行為を以下に挙げさせて頂きます。

    平成301017日に、山本氏は、山本氏本人のオフィシャルブログにおけるタイトルにおいて、「川上量生さんの政府知財本部への意見書が2ちゃんねるまとめ状態な件について RTnkawa2525」という記事を投稿しました。この投稿記事では、検討会議の他の委員が提出した意見書について、その根拠を検討するために、私が他の委員が引用した記事を検証し、事実誤認があることを示したことに対し、私自身が同事実誤認記事を引用したとみなして、私の意見書について「2ちゃんまとめ状態」、「川上量生さんの話は伝聞を元にして「そうじゃねーよ!」と言ってるだけ」と意図的な誹謗中傷を行いました。

    また、ブロッキングの議論と全く関係のない、私が役員を務める会社が行っているサービスについて、「この悲惨なサイトアクセスの状況は」(https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13202784.html)、「大幅に下がってるのは川上量生さんへの世間的な信頼とニコニコ動画の有料会員数じゃないですか!!!!間違ってますよ川上量生さん!!しっかりしてください川上量生さん!!」(https:/twitter.com/kirik_game/status/1052787891460440064)と会社の事業についての信用毀損、並びに、私に対する名誉毀損行為を行っています。

    さらには、山本氏は、ブロッキングに関連して、「川上量生さんのいつもの思い込み妄想でない限り」(https:/twitter.com/kirik_game/status/1052584067751804928)、「川上量生さん! 壊れないサンドバッグって本当にいいですよね。しかもサンドバックは裸であるという。」(https://twitter.com/kirik_game/status/1052422929303171073)と、私に対する名誉毀損、並びに、侮辱行為に及んでいます。

    山本氏は、私個人のツイッターアカウントを故意にタイトルに記載することで、ユーザーが上記記事を引用する度に私個人のアカウントに大量の通知がくるような嫌がらせ行為を故意に行っております。これは、第三者によるリツイートを想定した私に対する業務妨害であり、許されるべきものではありません。

    山本氏は、検討会議の林いづみ委員と福井健策委員が出版社の利益代弁者であるためにブロッキングに反対する意見に反論しているのだという内容の記事を、平成30919日のヤフーニュースに掲載しています。平成301015日にも山本氏はヤフーニュースに「海賊版サイト対策のタスクフォース、構成員の弁護士・林いづみ氏は本当に本件の有識者なのか。」というタイトルにより林いづみ委員の印象を悪化させるような個人攻撃の記事を掲載しています。

    このように、山本氏は、ネット上で、対立する相手に対し日常的に罵詈雑言をくり返しています。貴研究所として山本氏に上席研究員を名乗らせていることは、貴研究所として山本氏の権利侵害行為を事実上容認しているものと言わざるをえません。

    そして、理事長は平成301016日のツイッターにおいて「むしろ鉄砲玉というのは、一般的になんらかのかたちで報酬をもらって意見書を書いたり、意見を表明したりする行為をいうのではないですか。」と直接の名指しはしていませんが、文脈上、山本氏の記事の内容と同一のことを指すと思われる揶揄を行っています。

    ブロッキング問題について積極的に発言を行っている貴研究所は、意見を異にする相手に対して、あくまで言論の中身で争うべきであり、相手の名誉を毀損して発言の信頼性を失わせるような手法を用いるべきではありません。

    貴研究所の見解と意見を異にする者が、山本氏からの罵詈雑言や本来すべき議論とは関係のない個人攻撃を受けるというのであれば、そのリスクを考えて萎縮してしまい、貴研究所の見解と異なる意見を自由に発言することができなくなるからです。

    更に、同年同日のツイッターにおいて理事長は、上記の山本氏による個人攻撃に関して、「山本さんの投稿は、本件に限らず平常運転ではないでしょうか。」「意気投合するところはあります」と上記の山本氏による個人攻撃を肯定し、拡散に努めています。日常的に暴言、個人攻撃を繰り返し、他者への権利侵害活動を行う人物を上席研究員として処遇することは、どのような方針に基づくものでしょうか。これもまた、表現の自由として許容されるということでしょうか。

    貴研究所は、一般財団法人情報法制研究所 定款(以下、「定款」といいます。)第32条において、「研究員等は、理事会の推薦により理事長が委嘱する。」、「理事長は、研究員等に特定の研究又は業務を委託することができる。」とし、貴研究所の活動方針に従う研究員を理事長が採用し、業務を委託しています。貴研究所は、業務の一環として、平成30422日に「著作権侵害サイトのブロッキング要請に関する 緊急提言シンポジウム」を開催し、山本氏を登壇させ、また、事業として、ブロッキングについて意見書を公表しています。他方、山本氏は、ツイッター上で貴研究所の上席研究員を名乗り、ブロッキングについて言及を続けており、貴研究所が出している見解に沿った投稿を続けています。山本氏においても、「川上量生さん、結局NTT鵜浦さん抱き込んで知財本部内でタスクフォース組ませるまでは出来ても、憲法違反で反撃さんて血だるまになったのは私のせいじゃありません、川上量生さんの思い込みと思い違いが原因ですよ。そりゃ情報法制研究所に情報集まりますよ、川上量生さん迷惑なんだもん」(https://twitter.com/kirik_game/status/1052046655854338048)、「なんでゴミ案と両論併記やねんと正面から蹴飛ばされた川上量生さんが、ぐるぐるロボコンパンチを私や情報法制研究所にぶつけてきているようですが、はっきり言ってお門違いです、川上量生さん。」(https://twitter.com/kirik_game/status/1052055135524814849)と、上席研究員を名乗り、貴研究所に言及した上で、投稿を続けております。つまり、貴研究所と行動を一にして投稿を続けているのです。


    以上の一連の事実関係から、山本氏の投稿活動は、貴研究所の方針に沿った上席研究員として、研究成果としての投稿並びに誹謗中傷を続けていると外形的に捉えられるものであります。貴研究所は、山本氏の上席研究員としての権利侵害活動についてどのような見解をもっておられるのか明らかにして頂きたい。

    理事長の「山本さんの投稿は、本件に限らず平常運転ではないでしょうか。」「意気投合するところはあります」とのツイッター上の発言は、山本氏の誹謗中傷行為についてインターネット上で何ら諫言することもなく、事実上容認するものです。これは、貴研究所として、山本氏の権利侵害活動を容認しているものと評価せざるを得ません。山本氏の誹謗中傷行為について、貴研究所として容認していないのであれば、上席研究員である山本氏には、どのような対応を取られるのか明らかにして頂きたい。

    貴研究所のホームページによりますと、活動方針の一つ目として「情報法制及びその関連分野に関する高い専門性を有する人々が集い、公共的な課題解決のために公正中立を旨として活動すること。」とあります。山本氏の個人攻撃とそれを拡散する理事長等の行いは、この活動方針にある「公正中立を旨として活動すること」に反しているのではないでしょうか。また、山本氏が有する「高い専門性」とは一体何を指すのでしょうか。山本氏の発言を観察する限り、情報法制における専門的な知識を持っているのではなく、議論において相手の名誉を傷つける手法においての専門性に特徴があるように見受けられます。

    私は、貴研究所を代表して理事長並びに山本氏が上記行為に対して、公式に謝罪を行うこと、そして、個人攻撃に関わる発言を削除することを要求致します。

    草 々


    2018117


    カドカワ株式会社

    代表取締役社長

    川上量生


                         


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