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【スポーツ】

[フィギュア]紀平、来季4回転挑戦 GP初出場Vから一夜、新たな意欲

2018年11月12日 紙面から

エキシビションで笑顔を見せる紀平梨花=広島県立総合体育館で(木戸佑撮影)

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◇GPシリーズ第4戦 NHK杯<最終日>

 ▽11日▽広島県立総合体育館▽アイスダンス・フリーダンス、エキシビション

 フリーでトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2本成功させ、女子で日本勢初となるGP初出場優勝を遂げた紀平梨花(16)=関大KFSC=が快挙から一夜明け、エキシビションに出演。優雅な滑りで観客を魅了すると、来季中にも4回転ジャンプを組み込むことを明かした。また、GP連勝でシリーズ上位6人によるGPファイナル(12月6日~8日・バンクーバー)への進出を決めた宇野昌磨(20)=トヨタ自動車、中京大=は、課題克服への意気込みを口にした。

 日本勢初の快挙を成し遂げても、慢心はない。大技のトリプルアクセルを武器に一気に頭角を現した紀平が見据える先は、もっと高かった。GP初出場Vから一夜明けたこの日、「(4回転ジャンプの)練習はよくなっている。来シーズンを目標に試合の合間に練習していきたい」とさらなる大技を来季にも組み込むことを宣言した。

 女子の4回転ジャンプといえば、日本では2002年に安藤美姫がサルコーを初めて競技会で成功したが、それ以降はいない。だが、世界を見渡すと、今年3月の世界ジュニアで当時13歳のトルソワ(ロシア)がサルコーとトーループを決め、今季は10月のジュニアGP第7戦でルッツも成功した。紀平が今大会で記録した合計224・31点はルール改正後の世界2位とはいえ、22年の北京五輪で頂点を狙うには欠かせない大技といえる。

 練習では4回転トーループを成功させている16歳は「4回転も練習で確率が上がってくれば試合にも入れられる。自分の完璧な演技ができればいいなと思う」。19歳で迎える北京五輪に向けて、着実にステップアップするつもりだ。

 憧れの浅田真央さんですら成し得なかったGPシリーズ初出場Vに「(誰も)やったことがないことをやった実感がない。浅田真央さんに近づけるようにさらに上を目指していきたい」と気合を入れた。次戦のGPシリーズ・フランス杯(23、24日・グルノーブル)で好成績を残せば、GPファイナル進出も見えてくる。まずはトリプルアクセルという伝家の宝刀を引っ提げて、浅田さんと同じシニア転向シーズンのGPファイナルVを目指す。 (谷大平)

 

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