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【大リーグ】

モリーナ、3ラン&ロケット発動 メジャー最強捕手が初勝利呼んだ

2018年11月12日 紙面から

日本-MLB 5回表1死二、三塁、モリーナが右越えに1号3ランを放つ。捕手森=東京ドームで(平野皓士朗撮影)

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◇日米野球<第3戦> MLB7-3日本

 これぞメジャーの底力だ!! 2連敗中だった米大リーグ(MLB)オールスターチームが、この日は日本代表「侍ジャパン」に7-3と快勝し、通算1勝2敗とした。ナショナルズのフアン・ソト外野手(20)が、東京ドームの屋根に直撃する幻の本塁打で驚愕(きょうがく)のパワーを披露。5回には、カージナルスのヤディエル・モリーナ捕手(36)が右翼席に3ランを放つなど、メジャー軍団がようやくお目覚めだ。

 「メジャー最強捕手」が、攻守両面でチームを引っ張った。2-1の5回、モリーナは、多和田が投じた外角122キロスライダーを強振。打球は右翼ポール際に飛び込む3ランとなり、日米野球第3戦にしてMLBオールスターの初勝利をぐっと手繰り寄せた。

 「日本のファンの前でホームランを打てて、いい気分だ。きょうもたくさんお客さんが来てくれて、最高の雰囲気だね。きょうは勝利が必要だった。これからも応援してくれ」

 守りでも、自慢の強肩「ロケットランチャー」を発動した。1-1の同点に追い付かれ、なお2死一、二塁。ここで一塁走者・上林のリードが大きいと見て取るや、モリーナはちょうど帰塁しようとした手の先に弾丸送球し、タッチアウト。東京ドームの4万5147人満員観衆から大きなどよめきが起き、マッティングリー監督と稲場監督ともにこのプレーを試合の分岐点に挙げた。

 日米野球の直前に日本シリーズで話題沸騰した「甲斐キャノン」の話を聞いたモリーナは「個人的に会いたいし、話を聞きたい。ぜひ、どうやって投げたらいいか教えてもらえればと思う」と持ち上げつつも「僕もキャノンだよ」と、負けず嫌いをのぞかせた。

 それも当然というべき実績を積み上げてきた。メジャー通算15年間で盗塁阻止率41%。2005年は驚異の同64%(39分の25)をたたき出したこともある。今季は3年ぶり9度目のゴールドグラブ賞を受賞。カ軍を06、11年とワールドシリーズ王者に導き、13年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は準決勝で日本を撃破し、侍ジャパンの3連覇を阻んだ。日米野球でもその存在感は抜群。「メジャー最強捕手」の称号は、やはりダテではない。

 (広田学)

4回裏2死一、二塁、岡本の打席で、捕手モリーナが一塁にけん制(武藤健一撮影)

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走者上林(右)が刺される。一塁手サンタナ(平野皓士朗撮影)

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