2017-03-02
■[ネット][身辺雑記]稲葉振一郎氏が森友学園から安倍政権を切断処理しようとしている件について
ここ最近、国有地取得問題でゆれている森友学園。
批判や疑問を向ける人々が、かつて安倍昭恵氏を「家庭内野党」ともちあげていたという指摘がある。代表として、takuramix氏のツイートをひこう。
もっとも、安倍昭恵氏が個人として自民党の潮流に反して名誉校長に就任する予定だったとは思えない。安倍晋三氏も最近までは共感する意見を表明していたし、自民党はテレビ中継や参考人招致を拒否している*1。さらに教育内容が国会で説明されたところ、自民党席から肯定的な野次が飛んだ*2。
一方、どれだけの人間が安倍昭恵氏を「家庭内野党」として高評価していただろうか。その自認を素直に賞賛した人々もいたが、懐疑した人々も少なからずいたはずだ*3。沖縄の反基地運動に乗りこんだ時は、仲立ちした三宅洋平氏が運動側から批判される端緒にすらなった*4。
そもそも、かつて賞賛していた人々が、安倍昭恵氏が教育勅語暗唱を肯定するような人物と知らなかったのであれば、最近に流れた情報から批判にまわること自体はおかしくないだろう。人を見る目のなさは指摘されるべきだとしても。
さて数日前、社会学者で明治学院大学教授の稲葉氏が*5、森友学園の国有地取得問題に対して、大阪という地域と、維新の党の問題だという見解を表明していた。
さらに、安倍政権をゆるがすことはないだろうという観測をいくつも引用している*6。そのなかには高橋洋一氏の記事もある。
くわしくない分野の著作を出すためゴーストライターに丸投げし、そのゴーストライターが剽窃していた*7ことが記憶に新しい高橋氏だが、稲葉氏には引用にあたいする意見と感じられたのだろうか。
さらに稲葉氏の見解をさかのぼっていくと、冒頭で紹介したtakuramix氏のツイートと比較すべきツイートが見つかる。
このツイートは三宅氏の問題行動が話題になった当時にも見かけて驚かされたものだ*8。さらにさかのぼると、周囲の肯定的な評価を紹介するツイートもしていた。
そう、かつて安倍昭恵氏をもちあげていた人々のひとりである稲葉氏は、きちんと安倍政権が吹きとばないように立ちまわっているわけだ。自覚しているかどうかは別として。
正直な感想として、稲葉氏の人を見る目のなさは、社会学者として危うい域にある。安倍昭恵氏を高評価していた周囲のこともふくめて、もっと注意してほしいものだ。
*1:お探しのコンテンツは見つかりませんでした:朝日新聞デジタル
*2:参議員インターネット審議の、2017年3月1日、7時間10分30秒から。参議院インターネット審議中継
*3:こちらで賞賛と批判のツイートが紹介されている。安倍首相夫人の昭恵さん、講演での原発反対発言は選挙用パフォーマンスか? | HuffPost Japan
*4:三宅洋平氏が安倍昭恵氏を高江に連れて行った件;何が問題なのか - Togetterに批判ツイートがまとめられている。なお、仲立ちした三宅氏自身も、それ以前から批判されるべき問題が多々あった。参院選に立候補している音楽家の三宅洋平氏が、どれほど多方面でダメなのか示すツイートをメモ - 法華狼の日記
*5:はてなアカウントはid:shinichiroinaba。
*6:私個人も、政府与党の基盤がゆらぐ可能性は、問題の大きさとは独立しているとは思っている。
*8:厳密にいうと、当時に見かけたのはツイッターと連携しているブックマークコメント。はてなブックマーク - 安倍昭恵さん、三宅洋平さんに会う 「ここから何かが始まるかも...」