カスタマーレビュー

2005年3月4日
『ゲーム脳の恐怖』に関しては、様々な批判が出ているわけですが、それに対する回答は一切無く、前著の内容を拡大再生産したのがこの書だと思います。
この書では、ゲームだけでなく、携帯メール、パソコン、テレビ、ビデオなども攻撃対象にしていますが、調査方法がおかしいなどという点は一切変わりません。
穴を見つけるのは簡単なのですが、どうやら、著者は文章を読む力も無い様に思えてなりません。例えば、有田秀穂氏の説を出して、「ゲーム脳はセロトニンが過剰分泌されている状態」と言っています。しかし、有田氏の書では「セロトニンの分泌が足りないことがゲーム脳の原因」とされているのですが(有田氏の方もそんな状態で、「不可分の関係」などと言うのだからおかしな話ですけどね)。
少年事件が起こるたびに、著者は「ゲーム脳は人の話を聞かなくなり、すぐに攻撃をする」などとマスコミに出て叫んでいます。
しかしながら、「ゲーム脳」に対して少しでも疑問を挟むメール(『ゲーム脳の恐怖』に書かれていました)は一切無視し、自分を頼るメールだけに返事を行うという態度。さらには、各地で行われる講演会で、ゲーム(IT)を貶めるためならば何でもあり、というような形で暴言・偏見・差別・誹謗中傷を繰り返す。著者の言う「ゲーム脳」に最も当てはまるのが他ならぬ著者自身ではないかと思えてなりません。
1点でも高すぎる点数だと思います。
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