【プロ野球】柳田、逆転サヨナラ弾 見せたメジャー級パワー、侍先勝2018年11月10日 紙面から
◇日米野球<第1戦> 日本7-6MLB4年ぶりの開催となった日米野球が開幕し、日本代表「侍ジャパン」は柳田悠岐外野手(30)が9回2死一塁から劇的な逆転サヨナラ2ランを放ち、先勝した。甲斐が2安打、高橋礼も2イニングを無失点に抑えるなど、日本シリーズを制したソフトバンク勢が活躍。日米野球は第3戦まで東京ドームで行われ、第4戦はマツダスタジアム、第5、6戦はナゴヤドームで行われる。 ◇ 規格外の男が、ファンの誰もが望む展開を劇的にかなえた。ソフトバンクの柳田が9回2死一塁で逆転サヨナラ2ラン。お立ち台では「サイコーです! ミラクル!」と叫び、東京ドームを埋め尽くした4万4000人超の観客と勝利の喜びを分かち合った。 日本シリーズでバットを折りながらサヨナラ弾を打っただけのことはある。今季途中からパドレスのクローザーに定着したイェイツの高めの直球をバックスクリーンへ。ヘルメットがずれる程のフルスイングが、大きな仕事につながった。「来た球をしっかり当てる。その中で自分のスイングをしようと思った」。1点差で相手バッテリーは代走源田の二盗を警戒。予想されたストレートに力負けするどころか、完璧にはじき返してみせた。 2年連続日本一に輝いたソフトバンクでは4番を務め、首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得。今回の侍では7日の台湾戦から5番に座る。稲葉監督の意図は「3番も考えたが、(4番の)山川の後ろも非常に大事なので、あれだけ振っていける、長打もあるギータ(柳田)を5番に置く」。この日は不振の山川に代打した会沢の適時打の直後だったが、狙い自体はズバリ的中した。 メジャーの一発攻勢で常に追いかける展開。柳田はアーチが飛び出す度に守備位置で苦笑いを浮かべ「やっぱり格好いい。ホームランは全部すげーなと思った。いちファンがセンターで守っていた」と明かした。 それでも侍ジャパンは単打中心のつなぎで食らいつき、最後は柳田の一発でうっちゃった。メジャーにパワーでも対抗し得る背番号22から第2戦以降も目が離せない。 (小林孝一郎)
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