【一般スポーツ】父はトヨタラグビーのレジェンド ツイドラキいざトップLデビュー2018年11月8日 紙面から
ラグビー・トップリーグ(TL)は今季、2019年W杯に向けた日本代表の準備期間確保のために減少した試合数を補うため、カップ戦を行う。トヨタ自動車は10日に開幕するプール戦でコカ・コーラ、東芝、豊田自動織機と対戦。かつてトヨタでプレーした元日本代表の父を持つCTBバティリアイ・ツイドラキ(23)のデビューが濃厚だ。 就任2年目のトヨタ自動車のジェイク・ホワイト監督(54)は「カップ戦は一生懸命練習してきた選手に出場機会を与える」と話した。TLデビューが濃厚なのが、2年目のCTBバティリアイ・ツイドラキだ。 父は名前が1文字違いの「パティリアイ」さん。トヨタ初の外国人選手として1995年に加入、99年の社会人日本一に貢献した。97年から日本代表入りし、99年W杯のウェールズ戦でトライを決めるなどWTBとして活躍した。祖国フィジーに帰った2002年、急性心不全のため33歳の若さで亡くなった。
息子のツイドラキはニュージーランドで生まれ、1歳を迎える前に愛知県豊田市に移り住んで7歳まで過ごした。「チームメートはほかの外国人には英語で話すのに、僕には日本語で話し掛ける。子どものころの記憶と合わせて勉強になった」。日本語も上達し、コミュニケーションにも問題はない。 U-20フィジー代表も経験した実力者に巡ってきたチャンス。父は快足で鳴らしたが、息子は182センチ、100キロの体格を生かしたパワーに自信がある。「もっと試合に出て、父ではなく僕を覚えてもらわないと。パワフルな突破で勝利に貢献する」と意気込む。 カップ戦も含めた11月は、12月2日のTLの決勝トーナメント初戦、パナソニック戦へ向けた準備期間でもある。07年に南アフリカ代表をW杯優勝に導いたホワイト監督は「今季はサントリー戦しか負けていない。勝利の文化を共有していきたいので、チームのために体を張れる選手を見極め、勝てるメンバーで戦う」と先を見据える。若手には絶好のアピールの場だ。 (伊東朋子) ▼トップリーグカップ 全16チームを4組=別表=に分けて1回戦総当たりのプール戦を行う。D組のトヨタ自動車は10日にコカ・コーラ(万博)、18日に東芝(パロマ瑞穂ラグビー場)、24日に豊田自動織機(同)と対戦する。各組1位が来年1月の決勝トーナメント、同2位以下は順位決定トーナメントに回り、各チーム合計5試合を行う。
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