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よいしょ よいしょ。危ない 危ない 危ない…。
いよいよ鉄板が海岸に運び出されていきました。
この81枚が ずらりと並べば塩作りが始まるのです。
(萬平)神部君。(神部)はい。
あそこは 少し角度つけ過ぎだ。(神部)はい。
次は こっちの持ってこい。おい ちょっと待て 待て!
張り切っている萬平さんを福ちゃんは 頼もしく見つめていました。
ところが…。
♪「丸まってる背中に もらい泣き」
♪「恥じだって一緒に」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「飛行機雲ぼんやり眺む」
♪「心ここに在らず」
♪「年間トータル もししたら」
♪「付き合うあたしすごい?」
♪「とぼけてる眉毛に もらい笑い」
♪「照れだってなんだって」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「もらい泣き もらい笑い もらい怒り」
♪「もらいっ恥じ どんと来い!」
♪「晴天も曇天も霹靂も」
♪「さあ あなたとトゥラッタッタ♪」
(赤津)疲れた。(小松原)僕もです。
(岡)わしも。
(森本)食わんのか。
おい 何するんや。
いらんのじゃろ。
そんなこと言うてへんやろ。
芋一個ぐらいで怒るなよ。
(騒ぐ声)
・(騒ぐ声)
(鈴)何?
(騒ぐ声)
おい! どいて!
おい! やめろって!
(騒ぐ声)
おい ちょっと待て待て。おい やめろ森本!
やめろ! やめろ! やめろ!
こら~!
いい加減にしろ~!
私たちが作った食事を台なしにして!
今夜のごはんは 作りません!
(一同)ええっ!(増田)そんな!
みっともない! ああ…。(福子)お母さん!
お義母さん!大奥様!
お母さん どうしたん?
こいつがわしのおかず とったんです。
それっぽっちのことで。それっぽっちか!
おい やめろ 岡。
大体 森本は すぐ作業サボるんです。サボっとらんわ。
みんなが 一生懸命やってんのにお前 座り込んでタバコ吹かしてるやないか!やることは やってます。
もういい!
とにかく ケンカは駄目だ!
気に入らないことがあるなら僕に言いなさい。
また飯抜きになったらもう笑い事では済まんぞ。
戻れ。
(ため息)
みんな イライラしてるんです。
仕事ばっかりで 楽しみは食べることだけですからね。
(ため息)
せやけど今は 休んでる暇はありませんよ。
そうだな。
♪~
・(小声で)福子。
はい。
お義母さんの様子は?
疲れが たまったんやと思います。
熱もないししばらく休んだら大丈夫でしょう。
そうか。
(おなかが鳴る音)
(長久保)腹減ったあ。
(野村)お前らのせいや。
もう言うな。
(赤津)関東だき 食いたい。(峰岸)関東だき…。
(倉永)僕は チキンライスやなあ。(高木)食いたい。
(増田)やめんかいな。 余計 腹減るわ。
(堀)母ちゃんの作ってくれた炊き込みごはん うまかったなあ。
(堺)もうやめて。(大和田)バッテラ。くりきんとん。
ヘレカツ。すき焼き。もうやめろって!
いっ…!
お前とお義母さんだけで切り盛りするのはやっぱり大変だ。
誰か 手伝いを雇うか。そんなお金…。
あいつらもイラついてる。みんなの空気を変えてくれるような明るい性格の人が来てくれたら。えっ… 私が頑張ります。
今までの倍の笑顔で。
一人で背負ったら今度は お前が倒れる。
大丈夫です。
福子のことが心配なんだよ 僕は。
誰かを探そう。
はい。
翌日 朝一番の列車で 福ちゃんは克子姉ちゃんの家に行きました。
売れた!?(克子)そう!展覧会に出した絵が売れたんよ。
(タカ)400円で売ってくれって。
400円! すごい 忠彦さん!(忠彦)僕も驚いた。
すごく きれいな絵やったんよ。
きれい。
これからも どんどん描いていくんですね忠彦さん。
ああ。
萬平さんは どうやの?塩作りは うまくいってる?
たくさんの男の人が集まってくれて今 準備してます。
順調に進んでるんやね。萬平おじちゃんって すごい。
せやけど 困ったことが…。
また お母さんがわがまま言い始めたん?
そうやないの。 倒れてしもたんよ。
えっ。お母さんが?
克子姉ちゃん 手伝うてくれへん?私が?
うん。 克子姉ちゃん明るいし週末だけでええから。
せやけど忠彦さんや子どもたちの世話もあるし…。
僕らのことは 気にせんでええよ。
私が行く。
私がお手伝いします。
タカちゃんが来てくれたらすごい助かる。
いや それは よくないな。
男ばっかり十何人もおるんやろう。それは ようない。
何で?タカは まだ女学生よ。
そんな変なこと考えるような人はいませんよ。
分からんやないか。タカは 美人なんやから。
美人?私そんなこと言われたことない。
いや 確かに かわいいけど…。かわいいなんてもんやないでしょう!
お前は 浮世離れした美人や。
浮世離れって。それは 忠彦さんの方よ。
芸術家やから普通の人と違う見方をするんやね。
僕は 何か おかしいこと言うてるか。言うてない。
父親が娘の心配するのは当たり前のことよ。
そう。 タカちゃんには絶対 誰にも手を出させないから。
私が約束します。
萬平おじちゃんの仕事見てみたいねん。
お父さん いつも言うてるやない。あの人は 才能のある発明家やって。
そやけど…。
勉強させるつもりで行かせてあげましょうよ。
タカちゃんは 私が守ります。
お願い お父さん。
週末っていうと…。
今日と明日。
あ~っつ! あっつ あっつ!
熱ないと 塩は出来へんぞ。
何で こんなに重いんじゃ。重ないと 鉄板が風に飛ばされますよ。
分かってるね 小松原君。
もうすぐ塩作りが始められる。みんな頑張ってくれ!
(一同)はい。よし。皆さ~ん!
飯の時間です。ああ 腹減ったわ。
若い女がいます。
(堀)女?(増田)新しいお手伝いさんやて。
女 女~!
女~!女~!女 どこ~!
皆さん ごはんですよ。
どうぞ 召し上がって下さい。
(長久保)若い女て…。(佐久間)若すぎるやろ。
タカちゃん!神部さん!
えっ?タカちゃんが手伝うてくれることになったの。
私の姪っ子の タカちゃんよ。
よろしくお願いしま~す。
(一同)よろしく。
ああ… よう寝た。
あら。
絶対 釣れるわ。魚が見えますもんね。
いやいや どんなに頑張っても一匹しか釣れへんかったんやで。
それは 神部さんが下手くそじゃけえ。
せやせや。ほんまやって!
お母さん!みんな 仲直りしたの?
そうみたい。
私が ビシッと言うたのが効いたのね。
うん。
はい お茶が欲しい方。はい。はい。
タカ!?おばあちゃん。
何で ここにいるの?
週末だけ 手伝いに来てくれることになったんですよ。
まあ!おばあちゃんも少しは楽できるでしょう。
なんて優しい子なの。
私の孫のタカ。はい 知ってます。
手を出したら 承知しないわよ。 うん。
ん~。フフ…。
タカと布団並べて寝るなんて 幸せ。
タカちゃんは ほんまに明るくてええわ。
これで 福子の負担も少しは減るな。
私は ほんまにええの。 萬平さんかて休まないで頑張ってるんやから。
僕は 好きでやってるんだよ。
萬平さんと初めて会うた時萬平さんが作った幻灯機を見せてもらいました。
2度目に会うた時は根菜切断機が出来てた。
ああ。
どっちも あんな顔して作ってたんでしょうね。
何の話だ。えっ。 フフフフフ。
お塩を作ろうって一生懸命な萬平さんすてきです。
ええ?
子どもみたいな目して そやけどすごく大人のようにも見えて…。
私もワクワクしてきます。
そうか。
そやけど いつか少しは落ち着く時は来ますか。
たまには 2人だけの時間も欲しいです。
ほんまに たまにでええから。
♪~
今日は こうして寝よう。窮屈でしょ 萬平さん。
平気さ。
はい。
♪~