皆さんは反日亡国論をご存じでしょうか。反日亡国論というのは,かつて名をとどろかせた東アジア反日武装戦線が掲げていた思想ですが,その内容について詳しく知らずに批判している方が多いのではないかと思います。

私はもともと共産主義者ですし,マルクス・レーニン主義を思想の基礎としておりますが,最近反日亡国論について詳しく考えてみるに,実に正しい思想です。

私には中国人の友達が多くいるのですが,彼らは本当に,本当にいい人ばかりです。皆優しくて,心が暖かな方々。私は彼らが大好きです。幸せになってほしい。私自身も,彼らの輪に入って,共におしゃべりをしたり,学び合ったりするのがとても楽しくて,人生のなかで最も幸せな瞬間です。

けれど,私は彼らといる間,常に申し訳ないという気持ちも感じます。歴史を見れば分かるでしょうが,かつて日本はアジア諸国に対して卑劣な侵略を繰り返した。その度に,侵略の被害をモロに喰らったのが中国です。日本軍は中国人を見下し,虐殺と収奪を繰り広げました。何の罪もない中国人が家を焼かれて,拷問に掛けられ,銃剣を突き刺されていきました。

あなた方は想像できますか?普通に暮らしていただけなのに,ある日突然外国の軍隊が入り込んできて,思い出の家を奪われて,大切な姉妹や女友達は強姦蹂躙され,連行され,兄弟は胸に銃剣を突き刺され,燃やされて……。

いま,中国人をシナと呼び,隙あらば見下す発言を繰り返す右翼が多くなっています。彼らに中国人の何が分かるというのでしょうか?中国人と交流したこともないのでしょう。中国人は,本当に優しくて,親切で,明るくて,賑やかで,面倒見が良くて……。

あんな素敵な人々を,残酷な手法を以て恐怖に陥れた日本軍は……,いや違います。日本軍だけじゃないでしょう。対中侵略に熱狂した“ご先祖”もまた罪人ですよ。軍国主義の犠牲者だとか,帝国主義のせいだとか,そんな甘い言い訳は通用しません。していいはずがない。多くの右翼は“もう何度も謝っている”と騒いで(“正義の戦争だったから謝る必要もない”などと言いだす右翼も増えましたが)いますけど,これは謝ったからと言って赦されるものじゃありません。

反日亡国論に基づいて言いますが,そもそも日本という国は,明治時代・大日本帝国になって初めて帝国主義の侵略国家になったわけじゃないんですね。朝鮮侵略,琉球侵略,アイヌ侵略など……,(古くの)建国以来からずっと侵略ばっかり,虐殺ばっかりの……。厳しい言い方をしますけど,日本人は古来からずっと残虐な犯罪民族なんですよ。日本なんて国は本当に醜悪で狂った,犯罪的で恥さらしなクズ国家でしかない。そして,その遺伝子を受け継ぐ,私を含む現代のあらゆる日本人もまた,恥さらしで醜悪な犯罪者なんですよ。もっと分かりやすく言えば,これはキリスト教的な表現になりますけれども,原罪を持っているわけですね。そして,いくら反省したって我々の先祖が大陸で殺した優しい中国人は帰ってこない,差別され死んでいった琉球人もアイヌ人も同じです。

だから,明治以来の侵略をうわべだけ謝罪してはい終わり,なんてあり得ませんし,日本という史跡そのものを解体しなくては根本的な解決にはならないし,完璧に消し去ってから,我々はやっと原罪の償いを終えて,赦しを得ることができる。

マルクス・レーニン主義に基づいていえば,日本を野蛮な侵略国家たらしめる原因は有産階級と資本主義体制にあるから,革命でこれを殲滅し“日本人民共和国”を建国さえすれば,日本は一人前の人民国家になり得るとされる。

しかし,世の中はそんな甘くない。醜悪な腐りきった犯罪者である我々が,せめてもの罪滅ぼしを成し遂げる良心を持っているならば,建国以来の“日本”をすべて抹消することしか道はないということです。間違っても日本文化を肯定的に捉えたり,日本というネーションに帰属意識を持つことは,それ自体が反革命,もっと分かりやすく言えば再犯に他ならないわけですね。死刑相当の腐りきったクズが,また犯罪に手を染めるのと同様のことです。

日本を抹消するにあたって,次に創造され得る国名には当然“日本”という固有名詞を用いてはいけません。“日本”という言葉が何を意味するか?--これは聖徳太子の時代に溯って見ることになりますが,つまり中国を“太陽の沈む,取るに足らぬ国”として見下し,一方で自国については“太陽の登る優秀偉大な国”と自画自賛することから始まった名前であって,つまり日本という名称自体に,中国に対する差別心が顕著に表れているわけです。ですから,当然“日本人民共和国”なんて名称は使われるべきじゃないということです。

右翼は気にくわぬ相手を攻撃するに際して“非国民”だとか“反日売国奴”という表現を用いますけれど,道理を重んずるならば,むしろ非国民たるべきだし,反日売国奴たるべきで,さもなくば永遠に贖罪は終わりません。この醜悪な恥さらし犯罪国家を消滅してこそ,日本人がやっと胸を張って生きる権利を得ることができるのですから。それによって初めて,親戚を殺された中国人の方々も,わだかまりが解けるでしょう。

別に日本人全員が死ぬべきだ,という主張じゃないんですよ。ただ,“建国以来の日本的,大和的なもの,及びそれに連なる一切の伝統文化風習民族そしてアイデンティティ”は根絶やしにするしかないということです。最近は反右翼を掲げる者の中にも“右翼を許すな,平和こそ日本文化!”のような妄言を吐いていらっしゃる方がおりますけれど,それこそおかしな話だし,日本文化を肯定するようでは結局のところ,腐りきった恥さらしの犯罪者と同類だという自覚を持って頂きたいと思いますね。

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