僕がクラシックオタクというのも結構知れ渡っているようで、
「どんなオーディオ機器で聴くんですか?」
と訊かれると、
「これ」
と、ノートパソコンのスピーカーを指さす。

まぁそれはさすがに冗談だが(でも本当に聴く時もある)、ノーパソやiPhoneのデータを安いイヤホンで聴いて、というのが、僕の音響環境だ。あ、あとカーステレオ。
家にはオーディオ機器はない。

かつて親が持ってた高い機器を一式譲り受けて、大学時代の下宿に置いて聴いていたが、「そんなにええか?」と思ってた。
みんな音圧だとか音場だとか、適当なこと言っているが、ナンセンスで聴いてられない。

だって、実演以外は全部偽物だからだ。
嘘の音を聴いても、そりゃいい音を聴きたいのはやまやまだが、それは「真実」の音ではない。
だから大枚はたいてこだわる意味が解らない。

往年の指揮者や演奏家はレコードの音を聴いて鼻で笑っていたようだが、それは今も変わらないと思う。
本当の音を聴きたければ、コンサートホールに行くしかないのだ。

CDもリマスターだとか板起こし(レコードから再録する)とか、いろいろやってるようだが、余程改善しない限り、興味ない。
僕はフルトヴェングラーをずっと見張ってるから、リマスターにより更に音が鮮明になりました!と書いてあると飛びついて買って、ずっと後悔してきた。
もう騙されないぞ!


とか言いながら、朝比奈御大の80年の東京カテドラル・ブルックナーシリーズがSACDで出る!となって、おお、あの伝説の「ブル8」が聴ける!と、また飛びついてしまった。

残念ながら、ウチにはSACD(シングルレイヤー)を聴ける環境はない。
どうしよう??