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WEB制作会社ゴッタライド(岐阜県岐阜市)がリフォーム・建築会社向けに提供する「物件王」が順調に契約数を伸ばしている。これは、不動産事業の立ち上げから集客、軌道に乗せるまでのトータルソリューションサービス。
サービスの特徴は、不動産事業を立ち上げる際に必要なツールを、すべてパッケージ化して提供している点。集客のためのHP制作、顧客・物件管理のシステム提供はもちろん、営業が具体的にどのような接客をすれば契約に結びつくのかといった実務サポートも行っている。
また、不動産業界の仕組みを一から教える基礎研修なども実施しているため、ノウハウがゼロの状態からスムーズに不動産事業を立ち上げられる。具体的には、営業1人、事務員1人は専任者を用意。イニシャルコストは230万円、ランニングコストは8万円で、10月からは助成金も適用される。契約数は現在、約60社だ。
リフォーム・建築会社が不動産事業を始めることで得られるメリットは大きく2つある。一つは建築部門での収益アップが期待できる点、もう一つは人材育成のスピードアップだ。
「中古住宅の仲介をすればおのずとリフォームの需要が生まれ、土地の仲介をすれば新築の需要が生まれる。実際、土地の仲介時にお客様から『おたくは建築屋さんだから、家も建てられるよね』と言われるケースも少なくない」と話す吉田真社長。物件王の契約工務店の中には、それまで年間5~6戸だった新築受注が、不動産仲介を始めたことで年間60戸にまで伸びた会社もある。
さらに、コミュニケーションスキルのほか、提案力、段取り能力まで必要とされるリフォーム業と違い、不動産業は契約の流れさえ理解すればある程度の仕事を任せられるという利点があるため、人材が育つスピードも早い。人材育成のスピードアップは、そのまま収益アップのスピードも早めるため、岐阜県内の契約店では、スタートから7カ月目に単月黒字を記録している。
物件王を立ち上げた理由として吉田社長は、「異業種からのリフォーム参入が増えたこともあり、地域密着型のリフォーム会社が生き残るには新たな柱が必要だと考えた」とコメント。そこで目を向けたのが、人材育成が早く、安定した収益が期待できる不動産業だ。「リフォーム会社が不動産業も行えば、お客様も住宅とリフォームのローンを2本抱える必要がない。リフォーム会社にもユーザーにもメリットがあるビジネスだと考え、4~5年前に物件王を立ち上げました」
不動産会社がリフォームを始めるのではなく、リフォーム会社が不動産業を始めるメリットについては「リフォーム会社の仕事は、ユーザーの生活を考えてプランニングするところからスタートする。実直に顧客満足を考えられる業種だからこそ、お客様が望む形での業態転換がスムーズだと考えた」と話す。
「私たちが目指すのは『お客様に役立つ不動産業者』。建築出身なら、物件そのものの価値だけに捉われず、お客様の住まいづくりをトータルで考え、提案できる。これは、お客様に支持されるための大きな武器だと思います」
- 1335号 (2018/11/05発行) 24面
- 1333号 (2018/10/15発行) 5面
- 1332号 (2018/10/08発行) 23面
- 1332号 (2018/10/08発行) 3面
- 1332号 (2018/10/08発行) 7面