戦後日本を代表する前衛美術集団「具体美術協会(具体)」の元メンバーで、神戸を拠点に国際的に活躍した美術家、堀尾貞治(ほりお・さだはる)さんが3日午後3時30分、神戸市内で死去した。79歳。神戸市出身。自宅は神戸市兵庫区。通夜は5日午後8時から、葬儀・告別式は6日午後0時45分から神戸市兵庫区新開地3の2の15、平安祭典神戸会館で。喪主は妻昭子(あきこ)さん。
1960年代に具体の会員になり、72年の解散まで活躍。三菱重工神戸造船所で定年まで働き、仕事と創作を両立させた。80年代からは「あたりまえのこと」をテーマに、即興性の強い抽象画やオブジェを発表。多いときには年100回以上も個展やグループ展、パフォーマンスを行った。
身の回りの品に毎日1色ずつ絵の具を塗る儀式のようなアート「色塗り」や、作品を1分で作る「1分打法」で知られ、横浜トリエンナーレでは作品を100円で買える「百均絵画」で注目された。
紙を破る、絵の具や墨を塗りたくる…。自由で遊び心に満ちた作風と、生きることそのものをアートにするスタイルを貫いた。
2005年に井植文化賞、16年に神戸市文化賞。
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