2013年11月26日
シンセサイザーの液晶モニター Optrex DMF5005Nのバックライト(ELシート)作成
さてさて、KORG 01/Wから始まった私のシンセサイザーの液晶ディスプレイ(LCD)のバックライト交換ですが、音源モジュールYAMAHA TG77に続きシンセサイザーYAMAHA SY77と計3台分を施術してみたところ、使っているLCDはどれもOptrex社のDMF5005Nという型番で全部共通でした。(液晶の文字色が若干違うかもしれない。)
この時代では割と大き目のLCDだったんでしょうか?
一度どこかのメーカーに採用された機種があると、他社に負けるわけにもいかず、かといって無駄にコストをかけるわけにもいかず、そんなこんなでちょっとしたスタンダードになったのでしょう。
私的には、同じLCDだったので、作業もしやすくてGOODでしたが。
そうそう、Optrex(オプトレックス株式会社)は京セラに買収されたんですね。余談ですが、京セラって、京都セラミックの略だって知ってました?「生き方」という稲盛さんの本を読んで知りました。
さて、交換する作業は詳細に掲載したのですが、そのELシートの作成を割とさらっと流してしまっていたので、その全貌をここで明らかにします!!
といってものすごく凄い難しいかというと、初めてやるには少しハードルが高いだけで、一度経験すれば大したことはないんですが、最初はそれなりに時間もかかりますので。
まず、私の購入したELシートは、液晶のバックライト(もはや寿命が尽きた元々のELシート)にジャストサイズである訳もなく、その元々のELシートを引き抜いてから、その実物を参考にカッターで同じサイズにカットしました。抜くのには、繊細にして大胆な作業が必要になりますが、今回のお題は、「ELシート作成」ですので、それは別ページでご覧下さい。
カットの際には、電極が2本はいるようにシートをカットしましょう。
「+」と「-」がないと電気が流れませんから。
で、このシート上の電極に直接リード線をハンダをしたいところですが、熱に弱いELシートがダメージを受けてしまうので、①粘着性のある銅箔テープに一旦リード線をハンダして、②その銅箔テープごとELシートにぺッタンと貼ります。
ちなみに、 粘着性のある銅箔テープとはこちらです。

ELシート購入時にラジオデパートのオヤジがサービスでつけてくれたのですが、正直これをつけてくれなければにっちもさっちも行かなかったと思うと、運がよい私です。
裏返すと、以下のように両面テープがついています。この両面テープ側も、白い紙を外してテスターで測ったら何故か通電しました。粘着って通電するんですかねぇ?(笑)
これを、ELシートの電極のサイズに細長くカットします。(私は、目分量というか、テキトーにカッターでカットしました。)

でお次は、このカットしたこの銅箔テープにリード線をハンダします。

で、半田で固定したら、 銅箔テープの裏面の両面テープの紙をはがしてELシートの電極に固定させます。ELシートに極性はないようですので、どちらに繋いでもOKです。
私は、ELシートの電極をまたがない1本はリード線の皮膜を全部とってしまいます。理由は、少しでも薄くして、この後のラミネート加工の際に隙間を作らせないためです。ELシートは湿気に弱いということですので、出来るだけ隙間を減らす努力をしているわけですね。まぁ、ラミネート加工ですから、全体的にコーティングすることになるのですが、この作業でELシートの寿命が伸びるのであれば、たいした苦労ではありません。
もちろん電極をまたぐ方まで被覆を全部とってしまったら、ショートするのはいうまでもありませんので、1本だけです。
言ってることがわからない人は、この作業はしないほうが無難でしょう。
え?ハンダがダマになってないかって?
はい…
とっても恥ずかしいところを見られましたが、この銅箔テープにハンダ作業するのが、対象が小さいのでクルクル動いて意外と難易度が高いんですよ。
あんまり長いこと半田ゴテを押し付けると、裏の両面粘着が溶けてくるし。(って言い訳をしつつ…)
一応、光るかどうかを確認。あとで光らないと面倒ですからねぇ。

もちろん、両面テープでぺッタンと固定しただけのこの状態ではすぐにずれてしまいますので、ラミネート加工をします。
いわゆるパウチ加工ですね。
以下のように適当に位置を合わせたら、

大胆にもそのままラミネーターへ投入です。
位置がずれたり、ケーブルはひん曲がらないかな?と心配になりますが、

数回やってきて、今のところこの方法でずれたことはありません。(もちろん、ラミネーターの機種によるのでしょうが。)
で、出てきた加工済みELシートですが、心配性の私はここでもう一度点灯チェックをします。
というか、ゴール近いここまできたら、きっとチェックしてみたくなりますよ。
ちなみに、この時点で配線の問題などで点灯しない場合、ラミネート加工を無理やりはがして再度トライしても、ELシートは点灯しました。
実は、一番最初の作成時はミスの連続で、4回くらいやり直しました。熱に弱いと言われているELシートなので心配でしたが、このラミネーター程度の熱に弱いというわけではなさそうです。結局、ハンダを溶かずほどの高熱だと、ELシート自体も溶けてダメージを受けてしまうという意味なのでしょう。

無事に光ったのを確認したので、余ったラミネート部分を除去するために、カッターでカットします。
あまりギリギリですと、せっかくのラミネート加工の防湿効果が薄れますので、LCDの隙間に入り、なおかつ多少の位置調整ができる少し小さめサイズが目安です。

そして裏面です。

こちらの黒い面とかカットした横側には高圧の電気が流れているらしいので、LCDユニットの隙間に入れた際に接触するであろう基盤などへの絶縁の意味も込めて、ラミネート加工のような作業は必須です。
つまり、ラミネート加工は、
1.銅箔テープの固定
2.防湿効果
3.絶縁
の3つの意味を持っているのです。
とっても大切ですね。
で、銅箔テープの固定は、上の写真ように目的を達成できているようです。(かといって、ここまで苦労したのに、わざと力をかけてずらすような勇気はありませんでしたが…)
あと、若干隙間が出来ていますが、この程度は素人の手作業なので、まぁ仕方ないでしょう。
許してください。
オリジナルと比べてみました。下側の二枚は元々のELシートで、上2枚は私が作成したシートです。(上2枚は、あえて裏面と表面で撮影してみました。)
何故か、オリジナルは裏面が銀色のシートで加工されていますね。私の裏面(写真の一番上のシート)は、黒いままです。
以上が、稚拙ながらも私の作成手順でした。
このELシートは、結局バックライトとして使用するので表から直には見えませんので、発光するという目的が達成できていれば、多少の粗(アラ)はわかりません。
皆さん、この過程は軽々やってしまうんでしょうかねぇ?
ネット上の情報ですと、何故かここまでちゃんと解説したページが見当たらなかったので、詳細に載せてみました。
皆さんのオールドシンセの液晶も、これで快適になれれば本望です。
↓「シンセ」をご覧ください。具体的な施術例も掲載しています。
この時代では割と大き目のLCDだったんでしょうか?
一度どこかのメーカーに採用された機種があると、他社に負けるわけにもいかず、かといって無駄にコストをかけるわけにもいかず、そんなこんなでちょっとしたスタンダードになったのでしょう。
私的には、同じLCDだったので、作業もしやすくてGOODでしたが。
そうそう、Optrex(オプトレックス株式会社)は京セラに買収されたんですね。余談ですが、京セラって、京都セラミックの略だって知ってました?「生き方」という稲盛さんの本を読んで知りました。
さて、交換する作業は詳細に掲載したのですが、そのELシートの作成を割とさらっと流してしまっていたので、その全貌をここで明らかにします!!
といってものすごく凄い難しいかというと、初めてやるには少しハードルが高いだけで、一度経験すれば大したことはないんですが、最初はそれなりに時間もかかりますので。
まず、私の購入したELシートは、液晶のバックライト(もはや寿命が尽きた元々のELシート)にジャストサイズである訳もなく、その元々のELシートを引き抜いてから、その実物を参考にカッターで同じサイズにカットしました。抜くのには、繊細にして大胆な作業が必要になりますが、今回のお題は、「ELシート作成」ですので、それは別ページでご覧下さい。
カットの際には、電極が2本はいるようにシートをカットしましょう。
「+」と「-」がないと電気が流れませんから。
で、このシート上の電極に直接リード線をハンダをしたいところですが、熱に弱いELシートがダメージを受けてしまうので、①粘着性のある銅箔テープに一旦リード線をハンダして、②その銅箔テープごとELシートにぺッタンと貼ります。
ちなみに、 粘着性のある銅箔テープとはこちらです。
ELシート購入時にラジオデパートのオヤジがサービスでつけてくれたのですが、正直これをつけてくれなければにっちもさっちも行かなかったと思うと、運がよい私です。
裏返すと、以下のように両面テープがついています。この両面テープ側も、白い紙を外してテスターで測ったら何故か通電しました。粘着って通電するんですかねぇ?(笑)
これを、ELシートの電極のサイズに細長くカットします。(私は、目分量というか、テキトーにカッターでカットしました。)
でお次は、このカットしたこの銅箔テープにリード線をハンダします。
で、半田で固定したら、 銅箔テープの裏面の両面テープの紙をはがしてELシートの電極に固定させます。ELシートに極性はないようですので、どちらに繋いでもOKです。
私は、ELシートの電極をまたがない1本はリード線の皮膜を全部とってしまいます。理由は、少しでも薄くして、この後のラミネート加工の際に隙間を作らせないためです。ELシートは湿気に弱いということですので、出来るだけ隙間を減らす努力をしているわけですね。まぁ、ラミネート加工ですから、全体的にコーティングすることになるのですが、この作業でELシートの寿命が伸びるのであれば、たいした苦労ではありません。
もちろん電極をまたぐ方まで被覆を全部とってしまったら、ショートするのはいうまでもありませんので、1本だけです。
言ってることがわからない人は、この作業はしないほうが無難でしょう。
え?ハンダがダマになってないかって?
はい…
とっても恥ずかしいところを見られましたが、この銅箔テープにハンダ作業するのが、対象が小さいのでクルクル動いて意外と難易度が高いんですよ。
あんまり長いこと半田ゴテを押し付けると、裏の両面粘着が溶けてくるし。(って言い訳をしつつ…)
一応、光るかどうかを確認。あとで光らないと面倒ですからねぇ。
もちろん、両面テープでぺッタンと固定しただけのこの状態ではすぐにずれてしまいますので、ラミネート加工をします。
いわゆるパウチ加工ですね。
以下のように適当に位置を合わせたら、
大胆にもそのままラミネーターへ投入です。
位置がずれたり、ケーブルはひん曲がらないかな?と心配になりますが、
数回やってきて、今のところこの方法でずれたことはありません。(もちろん、ラミネーターの機種によるのでしょうが。)
で、出てきた加工済みELシートですが、心配性の私はここでもう一度点灯チェックをします。
というか、ゴール近いここまできたら、きっとチェックしてみたくなりますよ。
ちなみに、この時点で配線の問題などで点灯しない場合、ラミネート加工を無理やりはがして再度トライしても、ELシートは点灯しました。
実は、一番最初の作成時はミスの連続で、4回くらいやり直しました。熱に弱いと言われているELシートなので心配でしたが、このラミネーター程度の熱に弱いというわけではなさそうです。結局、ハンダを溶かずほどの高熱だと、ELシート自体も溶けてダメージを受けてしまうという意味なのでしょう。
無事に光ったのを確認したので、余ったラミネート部分を除去するために、カッターでカットします。
あまりギリギリですと、せっかくのラミネート加工の防湿効果が薄れますので、LCDの隙間に入り、なおかつ多少の位置調整ができる少し小さめサイズが目安です。
そして裏面です。
こちらの黒い面とかカットした横側には高圧の電気が流れているらしいので、LCDユニットの隙間に入れた際に接触するであろう基盤などへの絶縁の意味も込めて、ラミネート加工のような作業は必須です。
つまり、ラミネート加工は、
1.銅箔テープの固定
2.防湿効果
3.絶縁
の3つの意味を持っているのです。
とっても大切ですね。
あと、若干隙間が出来ていますが、この程度は素人の手作業なので、まぁ仕方ないでしょう。
許してください。
オリジナルと比べてみました。下側の二枚は元々のELシートで、上2枚は私が作成したシートです。(上2枚は、あえて裏面と表面で撮影してみました。)
何故か、オリジナルは裏面が銀色のシートで加工されていますね。私の裏面(写真の一番上のシート)は、黒いままです。
このELシートは、結局バックライトとして使用するので表から直には見えませんので、発光するという目的が達成できていれば、多少の粗(アラ)はわかりません。
皆さん、この過程は軽々やってしまうんでしょうかねぇ?
ネット上の情報ですと、何故かここまでちゃんと解説したページが見当たらなかったので、詳細に載せてみました。
皆さんのオールドシンセの液晶も、これで快適になれれば本望です。
↓「シンセ」をご覧ください。具体的な施術例も掲載しています。
Ads by livedoor