【首都スポ】[女子ラグビー]国学院栃木に現れたほほ笑みの快足娘! 中平あみが躍動2018年11月3日 紙面から
ラグビー王国で磨いた技で、未来にはばたけ! 石見智翠館(島根)が圧倒的な強さで、初代女王の座に就いた全国U18女子セブンズ大会(10月27~28日・熊谷)。その優勝チームにも負けない輝きを放ったのが、5~8位を決めるプレート戦で優勝を飾った国学院栃木でトライを量産したWTB中平あみ(1年)だ。長いストライドと抜群のスピード、そして笑みを浮かべたラン。ニュージーランド(NZ)代表、オールブラックスの来日に合わせるようにブレークした新星ラ組女子の素顔は? (文・写真=大友信彦) 来年のW杯日本大会を控え、生まれ変わった熊谷ラグビー場で、次代を担うラ組女子が駆けた。昨年まで4月に行われていた全国高校選抜女子セブンズが、今年からは秋開催の「全国U18女子セブンズ大会」にリニューアル。第1回大会2日目の決勝トーナメントが、新装なったAグラウンドで行われたのだ。 選抜大会で一昨年まで4連覇し、今大会も優勝した名門・石見智翠館に負けずと輝いたのが、プレート戦で優勝した国学院栃木のWTB中平だった。
ボールを持つと、長いストライドでグイグイ加速。背筋の伸びた美しいフォームでタックラーたちを振り切り、悠然とインゴールへ-。関係者席からも「あの子、いったい何者?」と、あきれ声が上がった。大会4試合で挙げたトライは7。すでに7人制日本代表(サクラセブンズ)入りしている福岡レディースの永田花菜(福岡高3年)の8に1差のランキング2位に食い込んだ。 その走力も、経歴を聞けば納得だ。中平は長野日大中で陸上短距離に打ち込み、中3時の県大会では100メートルが4位で200メートルが優勝。北信越大会では逆に100で優勝し、200が4位。100メートルのベストタイムは12秒81。女子ラグビー界待望のスプリンターなのだ。 それでいて、相手と勝負する間合い、迷わず地面に飛び込むトライの動きも陸上競技からの転向組には見えないな…と思ったら、ラグビー歴は小学5年から。長野市少年少女ラグビースクールに通い、中学時代も陸上と並行して関東合同チームでラグビーを続けた。 さらにブレークを後押ししたのが、今年8月のNZ留学だった。ラグビーと英語を同時に学ぶNZ政府公認プログラム「Game on English」の女子12人に合格。3週間にわたり、王国のラグビーを経験した。 「ホームステイは1人ずつで、最初は不安だったけど、ホストファミリーが優しくて、自分から話すようにしたら徐々に話せるようになって、あっという間の3週間でした。また行きたい。」 王国で学んだのは「楽しむこと」だった。 「こっちが『集中!』と気合入れているときに、相手チームは笑ってたんです。トライを取られても笑顔で話して、しっかり修正する。それを見て私も楽しもうと意識したらプレーもうまくいって、自然に笑顔も出るようになりました」 熊谷でも、ゴールを目がけて疾走する中平の顔には、笑みが浮かんでいた。そう言えば、オールブラックスの司令塔で、2年連続世界最優秀選手のバレットも、オーストラリア戦(10月27日)では、笑顔でトライを決めていた。ラグビー王国仕込みの笑顔と特大ストライドの美脚フィニッシャーが、女子ラグビーの未来に向けて加速する! <中平あみ(なかだいら・あみ)> 2003(平成15)年2月26日、長野市生まれの15歳。167センチ、55キロ。小5のとき、弟の影響で、長野市少年少女ラグビースクールに通い始める。長野日大中では陸上部に所属。中3のとき、日本体協のタレント発掘プロジェクト「Jスター」に7人制ラグビーで合格。今春、国学院栃木に進学。今年8月、NZに3週間のラグビー留学をした。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。
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