トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大相撲】

稀勢の里、完全復活へ前進! 三番稽古で逸ノ城を圧倒

2018年11月3日 紙面から

逸ノ城(下)を9勝2敗と圧倒した稀勢の里=福岡県大野城市の田子ノ浦部屋で(志村拓撮影)

写真

 大相撲の二所ノ関一門の連合稽古が2日、福岡県大野城市の田子ノ浦部屋宿舎であり、横綱稀勢の里(32)=田子ノ浦=は関脇逸ノ城(25)=湊=との三番稽古で9勝2敗。本場所で3連敗中の相手を寄せ付けず、完全復活へ1歩前進を印象づけた。

 幕内最重量227キロの圧力をものともせず、前に出続けた。稀勢の里が三番稽古で、けんか四つの逸ノ城との差し手争いで先手を取り、左四つからの寄りを中心に9勝2敗。連合稽古初参加で、本場所で3連敗中の天敵を力でねじ伏せた。

 稽古直後は、午後に福岡市博多区の住吉神社で横綱土俵入りを控えていたこともあり、取材に応じず。それでも、5場所連続三役の実力者に綱の貫禄を示したとあって奉納後は、上機嫌で報道陣に囲まれた。

 逸ノ城を指名した理由には「ご想像通りじゃないの」と、苦手意識を振り払う充実ぶりにニヤリ。「内容も体の切れも良かった。気持ち良く相撲を取れている。お互いに力を出し切る稽古になった」と振り返った。

 上昇気配を見せた横綱を芝田山親方(元横綱大乃国)は「(苦手な相手を)捕まえたのはいい事」と積極性を評価。進退を懸けた秋場所で10勝を挙げた自信を見て取り「前向きにやってもらいたい。気持ち一つで変われる」と、さらなる白星の上積みを期待した。

 もちろん、稀勢の里自身も一年納めの場所での優勝争いを「最低条件」と位置付ける。「しっかりと土俵の中で動いて、体をつくっていく」。完璧な仕上がりへ、まだまだ満足するつもりはない。 (志村拓)

 

この記事を印刷する

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ