朝鮮日報

強制徴用:韓国の専門家「国際政治を考慮しない判決、同意しない」

国民大日本学科の李元徳教授が見た「強制徴用賠償判決」の意味と影響

-司法府が請求権協定を無力化したという指摘もある。

 「大法官たちは天界にいる仙人の立場で見ているようだ。司法府のせいにはしたくない。彼らは法理の観点だけから判決を出したのだろう。韓国の憲法では35年の植民支配が不法だとされているが、一方で請求権協定には不法という言葉が出てこないため、その違いを見つけて指摘するのは簡単だ。国際政治の現実まで考慮していれば、このような判断は下せなかったはずだ。司法府の形式面だけからみれば、植民支配されていた35年の間に起きた全ての不法行為について損害賠償を請求できることになった。そうなった瞬間、歴史戦争が始まり、1965年体制の根幹が崩れることになる。行政府の責任が重くなった」

-政府が司法府の判断に逆らう可能性も考えられるのか。

 「司法府の判断が国の外交行為を百パーセント規定することはできない。外交の主体は行政府だ。大法院の判決は『植民支配から解放された新興国のアイデンティティーを明確にし、国の正統性を確立した』という宣言的な意味で受け止められるべきであり、この判断を外交行為で具現してはならない。賠償責任が認められたとしても、実際には賠償金を受け取ることはできないというのが現実だ。せいぜい韓国国内に進出している日本企業の財産を差し押さえる方法しかない」

-韓日双方にとってマイナスになるのか。

 「これまで韓国政府は『道徳的優位に立って過去の清算を要求』するという基調を維持してきた。そのため物質的な賠償の代わりに心からの謝罪と反省を引き出すことに注力してきた。司法府の判決は、これまでの基調を真っ向から否定するものだ。日本の立場からすれば、戦後処理の体系に穴が開いたことになる。韓国のせいで堤防が崩れれば『以徳報怨(恨みに徳をもって報いる)』として賠償金を放棄した中国までもが立場を覆すかもしれないので、日本は不安と恐怖を抱いている」

ハン・ギョンジン記者
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