ふと仕事中、湯波を配膳しているときに疑問に思った。。。
なんで、日光は湯波が名物なんだろう?
現在働いているホテルの会席料理でも、湯波のメニューが豊富に盛り込まれているんですよ。
こんだけ押すには何か理由があるはず。
今回は”なぜ、日光は「湯波」が名物なんだろう?”ということを歴史を遡って探っていきたいと思います。
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日光の特産品「ゆば」
日光を歩いていると、「ゆば」と書かれたお店が軒を連ねています。
ゆば料理が有名で、ゆばを使ったアレンジメニューもたくさんあります。
東武日光駅周辺にお店を構える、さかえやでは「揚げゆばまんじゅう」を販売しています。
地元の日光だけではなく、大阪の百貨店の催事に出店したりと、全国的にも知名度が高いお店!
食べログ→http://tabelog.com/tochigi/A0903/A090301/9003450/
「ゆば」ってそもそもなんぞや。
さて本題に迫っていきます。
そもそも「ゆば」とは、
大豆の加工品とされ、大豆から豆乳をつくり豆乳をじっくり煮たときにできる薄い膜のことをさします。
大豆から製造できるゆばの量は豆腐の約10分の1程度と少ないというから驚きですね。。
ゆばは、現在精進料理一つとして広く親しまれています。
日本のゆばは1200年前に最澄が中国から持ち帰ったことがはじまりとされ、仏教とともにゆばを持ち帰ったことが日本に広まるきっかけとなったそうです。
はじめは京都の天台宗の総本山である延暦寺に伝わったそう。
だから日本では日光の他にも京都でもゆばの特産地として有名なんですね!
日光ゆばと京都ゆばってどう違うの?
でもちょっと待って、
日光のゆばと京都のゆばは何が違うんだろう。
日光ゆば
出典:http://item.rakuten.co.jp/marunaka21/0803/
字:「湯波」
特徴:膜の中央に串を入れて二つ折りにするように引き上げるため幾重にも巻き上げるので、丸くボリュームがあります。
食感:厚めで歯ごたえ十分
京都ゆば
字:「湯葉」
特徴:湯波槽に移して熱を加え、膜の端に串を入れて引き上げるため、仕上がりが平たいです。
食感:薄めで柔らかな歯ごたえ
やはり京都と日光だとゆばの違いが明確ですね!
日光ゆばの歴史
日光ゆばの歴史はとても古かった!
京都とともに日光も山岳信仰の盛んな時代があって全国から人々が集まって輪王寺を中心に仏教の修行をしていたそう。
その時に、魚類に変わる栄養のある食品として好まれていたのがゆばだったとのこと。
大豆にはたくさんのタンパク質が含まれることで栄養価が高く、保存がしやすく、軽量であることも愛用された理由だったと考えられています。
その後ゆばは位の高い皇室や神官の重要な食品として重宝されたそう。
そして江戸時代に徳川家康公が日光に祀られるようになって、参拝される方に出された食事にゆばが用いられ定着するように。
それから、明治時代に一般の人達にも広まり、今もその昔と変わらない味を引き継いだという歴史がありました。
まとめ
京都ゆばと日光ゆばは、製法は同じでも食感、特徴が全然違うことにびっくり。
日光のゆばは大豆を一晩、日光山の霊水に浸す製法をとっています。
日光には霊水とよばれる清らかな水が流れていて、一層ゆばのうまみを引き立たせてくれているそうです!
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