もうこいつらがいかに無知で手抜きだったかは誰もが認めるところだろうから、わざわざ僕が言及する必要もないのだが、しかし改めて眩暈がするくらい愕然とするのが、以下の一節。

2、三人組の新曲の使用どころを一考。
新曲を用意はしてあるが、前話数までWUGメンバーの歌詞作りに話の主軸を置いていた。
『曲を渡されてすぐにダンスが出来る』は積み上げてきたリアリティを壊してしまうため、絶対に避ける。


何となく「少女交響曲」のことディスってるんだろうなぁとは解ったが、彼らはいつもドヤ顔で無知無能自慢をするから、感心する。
「自分は悪くない!」と言いたいがために、更に恥の上塗りをする。まったく驚異的ですらある。

おそらく今まで周りの冷静な声に耳を貸す気がないどころか、その能力すらなかったと見える。
先天的欠陥だろう。


さて「振り入れは通常どのくらいかかる?」というのは、ネットで調べるだけで出てくる。


一方、プロのダンサーやアイドルが、どのくらいで振りを覚えるかといえば、3時間で覚えられるそう!本当に熟練した人になると、このくらいまで振り覚えは良くなっていくようですね。

わざわざ取材をしなくても、ネット一発でこれくらいの情報は出てくるのだ。
彼らはそれすら無視する。

「自分の感覚、思い込みが絶対」なのだろう。
「ん?自分の思い込み、これ合ってる?」とふと疑問に思う瞬間がない。
だから、調べないのだ。

僕はこういうのを調べるまでもなく、ジャニーズJr.の振り入れの様子をTVでやってたのを記憶していた。
振付師が「いいか、二回しか踊らねぇからな!」とJr.達を脅して、本当に二回だけ通しで踊って、振り入れ終了。
その間に憶えるしかないのだ。

だからWUGは「少女交響曲」を、数時間で振り入れできた。


ただしこの文章、「曲ができてから振付を考えるまでの時間」とも取れるから、一応検証しよう。
これは以下の番組を観れば正確に解る。




この動画もネット上のどこかに転がっているので、観てみてほしい。
秋元先生はギリギリまで作詞を粘るタイプで、なんとPV撮影当日までかかる時もある。
その間仮歌を入れるレコーディングスタッフやコリオグラファーは、夜通し待機しているというから驚きだ。
そして深夜に歌詞を完成させるとすぐさまレコーディング、そして振付を考えて撮影現場へ乗り込み、夜が明けたらもうアイドルへの振り入れが完了してPV撮影が終了している、というのを、カメラを通じてリアルタイムで追っている。

僕は当然、このOAを観ていた。
だから知っている。


彼らは「新章」を通して、徹底していたことがある。
「調べてない」のだ。

仙台の地理からアイドル事情まで何一つ調べなかった。
自分の中にある勝手な「思い込み」だけで作ってしまった。

結果、作品のリアリティが木っ端微塵に崩壊した。


おそらく彼らにとっての「リアリティ」とは、「自分の感覚が絶対!」ということに尽きるのだろう。
その人生観がそこかしこに出たのが「新章」だったと言える。


アニメは想像力の産物なので、想像力の方が現実を凌駕する時はままある。
宮﨑さんはそうやって独自のリアリティを築いてきた。

しかし、こやつらの言ってること、やってることは違うだろう。
やはり自分のことを大天才か何かと勘違いしているのだ。


彼らは永遠に「リアリティ」を理解することはないだろう。
自分が絶対、自分の想像力が絶対、自分の考えていることが絶対、そうやって生き続けるのだろう。


いっそ宗教でもやれば?
信者が何人集まるか知らないけど。