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ウクライナ×加賀友禅 コラボ 五輪プロジェクト 大使が着物制作見学

太田正伸さん(左)がウクライナの象徴を描いた加賀友禅の着物を見るハルチェンコ大使夫妻=金沢市高尾で

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 咲き誇るヒマワリの上をコウノトリが羽ばたく-。ウクライナをイメージした加賀友禅の着物の制作が佳境を迎えている。三十日には駐日ウクライナ特命全権大使のイーホル・ハルチェンコ氏(56)が金沢市の制作現場を見に訪れ、「いくつもの伝統的なシンボルが一つの着物に描かれている。素晴らしい」と語った。

 訪れたのは伝統工芸士の太田正伸さん(55)=金沢市高尾=の工房。着物にはウクライナ伝統のイースターエッグ「ピサンカ」の模様をヒマワリの中央に飾ったほか、首都キエフにあるウラジミール一世の像も描かれている。

 太田さんは「加賀友禅は控えめな色調で花鳥風月を写実的に描くが、今回は鮮やかに大胆にデザインした。ウクライナを身近に感じるようになった」と伝えた。袖の内側には桜が描かれており、大使夫人のマリアさんは「日本とウクライナの完璧な融合」と喜んだ。

 制作中の着物に大使夫妻も筆を入れ、彩色の工程を終えた。青色に地染めし、十一月中に完成させる。

 二〇二〇年の東京五輪・パラリンピックに向け、二百六の参加国・地域の着物を作るプロジェクトの一環で、これまでに百十四カ国分が仕上がった。加賀友禅では計二十カ国分を作る。 (押川恵理子)

     ◇

 大使はこの後、市役所で細田大造副市長と懇談。金沢とウクライナの都市との間での姉妹都市締結に前向きな姿勢を示した。

 

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