兵庫県尼崎にゆかりがあり、芸術文化を通して全国規模で活躍する人に贈られる本年度の「尼崎市民芸術賞」に、人気アニメ「忍たま乱太郎」の作者で漫画家の尼子騒兵衛さん=同市=が選ばれた。同市役所で30日に表彰式があり、尼子さんが尼崎への思いを語った。
同市出身の尼子さんは1979年に少女漫画誌「別冊マーガレット」で漫画家デビュー。86年から朝日小学生新聞で、アニメの原作「落第忍者乱太郎」を描き始め、現在64巻まで続く。NHKの最長寿アニメ番組として人気を集めている。
アニメの登場人物の名前には、猪名寺や潮江、下坂部など尼崎の地名が使われ、多くのファンが同市を訪れる。また、NPO法人あまがさきエコクラブの「エコあま君」などのキャラクターも手がけた。
表彰状を受け取った尼子さんは「今後もより愛される尼崎を発掘していきたい」とあいさつ。受賞には「漫画だけでなく、尼崎の歴史が好きという思いが通じていただけた」と喜んだ。
また、指導者の立場で市民文化の向上に貢献した人に贈られる本年度の「市文化功労賞」の受賞は、バレエの北口佳代子さんと、作曲・指揮の辻敏治さんに決まった。(小谷千穂)
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