「人の行く裏に道あり 花の山」とは投資の世界の格言。大勢と逆を行くことでこそ、大きな利益を掴める――の意であるが、世間には常識の裏をかいて大儲けする人が存在する。そんな“現代の錬金術師”に密着取材を敢行した。
仮想通貨やFX、オプションなどで累計10億円を優に超える利益を稼いだ、ちゃっち夫妻。ツイッターで披露するセレブ生活ぶりも話題に
シストレ夫婦が10億円を稼いだ独自ツールとは?
<推定利益1億円>
収益性 A/猿マネ度 A/安全度 B 「仮想通貨は出来高や注文状況がすべて丸裸。私からすれば“掴み取り放題”の状況です。今年も2か月で1億円を稼げました」
こう振り返るのは、夫婦で自動売買を手がける、ちゃっち夫妻だ。
「多くのトレーダーはチャート分析を根拠にポジションを取ります。でも、それで勝ち続けるのは至難。それより“優位性のある価格”を見つける努力をすべき。市場よりも安い価格で買えれば、必ず儲かりますから」
優位性のある価格は、主に取引所間の差に潜むことが多い。価格差を抜くアービトラージだ。
「最初にやっていたのは、複数の取引所の価格を比べて『バッドティック』(異常レート)を探すこと。システムの不備でZaifだけビットコインの値段が30万円をつけたように、仮想通貨は特にバッドティックが頻発します。こうした異常をいち早く検知できれば、優位性のあるポジションが持てます。また、大口の注文への“イナゴ”も有効。ある取引所で大量の買いが入ると、他社の価格が少し遅れて上がることが多い。大量の買い注文を観測したら、他が安いうちに先回りして買えばいい」
大口の注文を察知するツールとして有名なのが「イナゴフライヤー」。大きな注文が入ると音で知らせてくれるものだが、ちゃっち夫妻はさらに先を行く。
「多くの人が『イナゴフライヤー』を使っているので、同じものを使っても優位性は得られない。私たちはより早く大口の注文を察知して先回りしたトレードができるツールを開発し、イナゴフライヤーが流行る前から運用していました。
題して『あなごちゃん』。昨年のいい時期にはこのツールだけで月1億円を稼いだ自信作です」
スキャルピングはスピードが命。ちゃっち夫妻は「あなごちゃん」を使って大口注文が出たら同方向に発注し、動いた瞬間に決済している。https://www.chacchi13.com
現在、ちゃっちさんは自慢のツールを無料公開している。利用者がまだ少ない今こそ、優位性を生かすチャンスだ。<取材・文/SPA!編集部>
※週刊SPA!10月30日発売号「最大1億円裏ワザ錬金術」特集より