森林公園に「神社」勝手に設置か 管理の福山市などが撤去求め提訴
福山市が管理する柳津町の森林公園に勝手に神社が設置されているとして、市と土地を所有する柳津町財産区が同神社と代表者に設置物の撤去や土地の明け渡しなどを求めた訴訟を起こした。29日に地裁福山支部(金光秀明裁判官)で第1回口頭弁論があり、被告側は請求棄却を求め争う姿勢を示した。
竜王山にある「緑陽公園」の一角。約1100平方メートルが整地され、建屋やこま犬、石灯籠などが設置されている。建屋内には小さなほこらやしめ縄がはられた石などが並び、「神村遙拝所」と書かれた看板が立つ。一部の人から「高澪(たかつゆ)龍王神社」と呼ばれ、同市の男性(75)が代表を務める団体が設置したものという。
市や財産区の説明によると、同所で団体による活動が始まったのは1999年ごろ。信者を名乗る人物が付近にのぼり旗を設置しはじめた。市と財産区を交えて話し合いを行い、いったんは「旗が朽ちたら撤去する」などと合意。だが、その後もこま犬などが次々と置かれ占有は進んだ。
市や財産区は、関係者に抗議したものの「他の信者が勝手にやったこと」などと応じてもらえなかったという。代表の男性は取材に「昔から神社があった場所。そこをきれいにしているだけ」と話す。財産区は「もともとあった神社とは歴史的な経緯が異なりまったく別のもの。当時は相手の代表者も分からずどうすることもできなかった」とする。
2015年には、地元住民が植えていたソメイヨシノやヤマモモを切り倒して建屋を設置。これを受けて財産区は翌年、器物損壊や不動産侵奪などにあたるとして福山西署に刑事告訴している。その過程で、男性が代表者であると判明し今回の訴訟に踏み切った。
訴状では、無断で建屋などを設置したのは不法占有にあたるとして撤去や土地の明け渡しを要求。伐採された樹木の損害賠償などとして約54万円を求めている。
被告側は答弁書で請求棄却を求めたが、認否については保留している。男性は「神社の土地が財産区のものとして登記されていることがそもそも間違っている」と話した。
原告側は「話し合いで解決する努力をしたが状態はエスカレートする一方。地元の人から憩いの場として親しまれてきた場所なので元通りにしたい」としている。
竜王山にある「緑陽公園」の一角。約1100平方メートルが整地され、建屋やこま犬、石灯籠などが設置されている。建屋内には小さなほこらやしめ縄がはられた石などが並び、「神村遙拝所」と書かれた看板が立つ。一部の人から「高澪(たかつゆ)龍王神社」と呼ばれ、同市の男性(75)が代表を務める団体が設置したものという。
市や財産区の説明によると、同所で団体による活動が始まったのは1999年ごろ。信者を名乗る人物が付近にのぼり旗を設置しはじめた。市と財産区を交えて話し合いを行い、いったんは「旗が朽ちたら撤去する」などと合意。だが、その後もこま犬などが次々と置かれ占有は進んだ。
市や財産区は、関係者に抗議したものの「他の信者が勝手にやったこと」などと応じてもらえなかったという。代表の男性は取材に「昔から神社があった場所。そこをきれいにしているだけ」と話す。財産区は「もともとあった神社とは歴史的な経緯が異なりまったく別のもの。当時は相手の代表者も分からずどうすることもできなかった」とする。
2015年には、地元住民が植えていたソメイヨシノやヤマモモを切り倒して建屋を設置。これを受けて財産区は翌年、器物損壊や不動産侵奪などにあたるとして福山西署に刑事告訴している。その過程で、男性が代表者であると判明し今回の訴訟に踏み切った。
訴状では、無断で建屋などを設置したのは不法占有にあたるとして撤去や土地の明け渡しを要求。伐採された樹木の損害賠償などとして約54万円を求めている。
被告側は答弁書で請求棄却を求めたが、認否については保留している。男性は「神社の土地が財産区のものとして登記されていることがそもそも間違っている」と話した。
原告側は「話し合いで解決する努力をしたが状態はエスカレートする一方。地元の人から憩いの場として親しまれてきた場所なので元通りにしたい」としている。